2008年7月1日(火) 08:30 ▼コメント(5)
大地、というのは決して「十勝の大地だけではない」ということだそうです。それは小田豊社長さまが遠まわしに申されていたこと。詳しくは参考記事を。
帯広では眼にすることができなかった六花亭のチラシ
参考記事:
六花亭vs田中義剛 /【北海道 とかち発】大空と大地の中で
続 六花亭vs田中義剛/【北海道 とかち発】大空と大地の中で
↑での議論について、ワタシ自身とりあえず論評いたしません。ただ、ワタシ、六花亭さまについて強烈な違和感をもって見つめています。そして、その理由についてコチラでは述べませんけれど同社の近時の広告や商品のネーミングをみるたびに意識しております。「なにか、オカシクないですか?」
十勝限定!/六花亭・十勝かわにし長いもシフォン
スパイが情報漏洩!?/六花亭製品開発室
メインは東京都で配達された朝日新聞の折込チラシ。はるばる帯広まで運ばれてきました。
東京にお仕事で出掛けていたエージェントさまが「ねぇねぇ、
オモシロいもの見つけちゃったぁ」と
画像付きでメールしてくださいました。ワタシのお返事は「
まんへりのネタをありがとう。チラシ現物持ってきてくださいな」でした。ところがチラシをつくづく眺めて、ネットで状況調べるうちに「これは記事にしとこうかな」と。
最初、新聞折込チラシは東京近辺だけなのかな、と思っておりました。ネットで確認致しますとどうやら大阪方面でもやっているようですね。恐らく、全国的なマーケティング調査も兼ねた取組なのでしょうね。
ネット上での評判を「六花亭 チラシ」で検索しますと結構出てまいります。諸手を挙げて喜んでいる方がほとんどですね。でもなかには異なる視点でご覧になっていらっしゃる方もいて、ワタシは喜んでしまうワケなんですが。「チラシにどんだけ払ってるんだろう」って疑問を呈している記事もございました。
ワタシはマーケティングの一環、という視点で今回の事象を眺めましたけれど、主婦のブログで販売
チャネル(チャンネルぢゃないよ、チャネル)という視点で論評されていらっしゃるんですよね。
企業の行動といいましょうか、理念といいましょうか。そういったものも「企業価値」として
消費者の評価に
晒されているわけですよ。大きい企業になるのであれば、尚更のこと。それが責任であり、信用であり。
これは憶測ですけれど、六花亭内で議論されている同社最大のリスクは「十勝帯広に本社・主力工場があること」だと思います。だって、日本最大の消費地である関東圏から遠すぎるのですもの。以下の文章に図らずもその意図が露呈しているなぁ、と。
携帯の方はお読みになれないですね。すっごく、野心的な内容だなぁ、とワタシ思いますです、ハイ。まさに「袈裟の下には鎧を着ている」なぁ、と。
「毎日のおやつをひとつ、ふたつ買いに、気軽に足を運んでいただけるような、いつものおやつ屋なのです」と一見謙虚なカキコですけれど、これって実際考えてみると大変なことですよね。「
日本全国、そこらじゅうに六花亭」を目指しているってことですもの。
それでね、まず手始めに通信販売の強化なんです。目指すものは
おやつの通販生活ですね、きっと。
ところで、お菓子の通販というとワタシが一番に思い起こしたのは、
日本一おかき処と自負されている
播磨屋本店 さま。「朝日あげ」をご存知の方多いでしょう。以前からコチラの社長・五代目播磨屋助次郎さまはユニークな発想をされる方だな、と感心しておったのですけれどね。今回同社のWEBを見て、さらにその念を強くいたしましたね。
歴史のある店なのだとばかり思っておりましたら、なんと
播磨屋本店さまは創業わずか23年程度。創業以来最終消費者への直接販売のみを貫いていらっしゃる。というか、そうでなければやっていけない、と。
播磨屋助次郎の一問一答『顧客の疑問にお答えします』 より抜粋
問.どうしてデパートに出店しないのですか。
答.出店しないのではなく、出店出来ないのです。弊社は創業以来ずっと、流通機構を通さない消費者直接販売を行ってきました。流通コストを省いたリーズナブルな低価格で、より多くの消費者と、心の交い合う深く温かい人間関係を築き上げていきたいと考えたからです。
そういう理由で、出店マージンが30%前後も必要なデパートへは、出店不可能なのです。また出店する必要もないと考えています。デパートへ出店しながら、通販等の直接販売もしている菓子メーカーが少なからずありますが、それこそおかしなことだと私は思います。
これを読んで妙に納得するのは、播磨屋さまと六花亭さまとの直接販売へのアプローチの違いなんですね。ここではあえて言及しませんけれど、同じ通販でも意味合いが全然違うんだろうなぁ、と。
ワタシの
違和感は実はこの部分に関連がございますよ。
申込は2008/6/20で終了しております。全国5,000セット限定。内容は『マルセイバターサンド9個、霜だたみ8個、ストロベリーチョコ1袋(80g)、小風呂敷1枚、雪やこんこ2枚』。鉄缶入り、送料・代引き手数料無料で2,850円。
帯広市内の六花亭さま各店舗にお伺いしてつくづく感じるのは、「あ、帯広十勝の客を対象とは考えてないね」ということです。目線が全然違いますから。ホスピタリティにしろなんにしろ、素晴らしい水準です。文句のつけようがない。それって、地元の店舗ばかりご覧になっていると気付けないことかもしれません。「目指しているのは全国レベル」
羊羹で著名な
とらや さまの赤坂本店を訪問したことがございますけれど、
佇まいにおいて現在の
六花亭さま本店は全く遜色ない水準です。といいますか、ナショナルレベルを目指していらっしゃるわけですよ。
もう基本的に帯広十勝の客層については、アウトオブ眼中なのではないでしょうか。それは地元経済界との関わり方にも現れておりますしね。今のところ、十勝を離れずにいるのは、イメージ戦略だけ。地元農畜産業を支援しようなんて取り組みも考えておられないようですし。地場との取引を斬り捨てる行動しか耳にしないのですよ。「ワタシの耳が悪いんですね、きっと」
この、お試しキャンペーンも相当な深慮遠謀の一環なんでしょうね。
「雪やこんこ」は対
石屋製菓さまの「白い恋人」
追撃用戦略商品としての位置付けが図らずもなされているんじゃないかなー、って。たまたま、あの事件が起こってしまいましたんでね。本来はただの後追い企画商品とのそしりもあったわけなのに。
もうすっかり地元帯広の方々にはおなじみのパッケージ。
先日の北海道新聞夕刊にもチラっと出ておりましたけれど、六花亭さまの製品について、地元十勝帯広の住人とその他の地域の方々の
意識って全然違うんじゃないかなぁ、って、思うのですよ。これはとってもオモシロいな、と。
例えば「白い恋人」が
香典返しに使われる、ってイメージあんまり湧きませんよね。でも、十勝帯広では六花亭さまの「リッチランド」や「郭公の里」、
柳月さまの「三方六」や「防風林」ってのは定番中の定番ですよね。もう、あったり前の世界じゃないですか。でも、他の地域の方々は違う目線だと思うのですよね。
そして当然、六花亭さまはそのことをよくご存知のハズ。当然ですわね。
どこらへんが「ゆきやこんこ」なのかイメージしずらい商品ですよね。道内ローカルでラヂヲコマーシャルも流していますよ。テレビCMもあるのかな。定番商品になんとかして育てあげるつもりなんでしょうね。リスク・ヘッヂは必要ですから。
でもねぇ、CMで暑い夏の盛りに「♪ゆぅきや、こんこ。あぁられぇや、こんこ♪」って歌われてもシラけませんかね。まぁ、いろぉんな感性がありますからねぇ。ワタシにはとっても耐えられません。明らかに読者や紹介するものをナメテいるとしか考えられない記事よりは数段マシですけれど。
ちょっと、力尽きちゃいました。これにて、脱稿です。
コメント(5件)
07-01 10:03
とどこ
そういえば、引き出物用の
予約菓子があるんですよね・・・
意外と知られていませんが・・
菊の紋様の饅頭とか
鶴の子餅とか・・・
おみやげですよね・・・ロッカさま。
やはり・・・。
地元は違いますが・・・
07-01 10:51
光南の母
六花亭はお土産路線を突っ走っていますよね
昨年JCの全国大会のときの力の入れよう(毎日お菓子<たぶん一人500円相当>を無料で支給していました)からいっても明らかでしょう・・
いまさら「うちはおやつやさん」と言われてもちょっと無理があるかな??と感じてしまいます
宣伝広告も最近はいいわけじみて感じてしまうのは私だけ???
でも霜だたみは大好きです(*^_^*)
07-01 21:39
端野 萬造
>とどこさま
結婚式の引き出物や進物にオーダー菓子は作ってくださいますね。カタログがあるんですって、ワタシ見たことはないんですけど。「六花亭はつるのこだけは美味しいから注文する」っていう剛の方もいらっしゃるようです。ワタシにとって思い出深いオーダー菓子はレーリュケンかな。
>光南の母
ははは、そんなの配ってたんですか。まー、小田社長さまは日本JCのOBでございますし、そこらへんのご事情はあるんじゃないでしょうかね。そしてそれは、お土産でどうこう、ってのは本来的な目的ではないハズ、とワタシは見ています。
あとで記事にもしますけれど、お土産は大きな戦略の過程に過ぎないんだろうな、と。では、続きは本文で。
そう、この時点で記事は完成しておりません。これから、お風呂に入って身を清めてからカキコいたしますわぁ。本当は帯広南温泉さまにお伺いしたいところですが、時間が足りなくて。
07-02 09:42
光南の母
JCの皆さんはもらったお菓子の10倍以上のお土産をたっぷり購入し帰ったので、それだけでも六花亭の大勝です!!!
はっきりものいう瑞萬記楽しみにしています
またお越しいただけるのを楽しみにしています(^o^)
07-02 20:11
端野 萬造
>光南の母さま
ワタシ思うに、お菓子貰おうと貰うまいと「六花亭」の商品をJCの方々はお買い上げになったんじゃないかなぁ、と。だって、選択の余地ないんですもの。六花亭さましか見えてませんから。
六花亭に関する全国のブログ記事を眺めて感心したのは、内地の一般的な消費者のイメージは「十勝帯広の六花亭ではなく北海道の六花亭」なんですよ。
確か六花亭さまの広告宣伝はもう何十年も電通北海道が仕切っているはずなんですけど、「十勝帯広」といったところで通用しない、消費者はイメージしずらいわけです。ですから、ずうっと北海道の「六花亭」で売り続けているはず。その効果が出ています。
遠くない将来、六花亭さまにとって帯広は「創業の地」に過ぎない存在になるのでしょうね。そうワタシはにらんでいます。
一度、ラドンにゆったり浸かってみたいと考えておりますよ。でも、ファンが多いですからね。