今日のお昼ご飯/護衛艦じんつうに乗ってきたよ!

きむらまどか

2014年01月11日 12:24

2008年8月18日(月) 08:30 ▼コメント(2)

本文の文字数を突破してしまいました。続きは「まんぞうのへりくつ」にて。




編集長後記(前略)その後も長い間、自衛隊の主たる任務は災害救助のように装われた。与党も野党も、表向きはともかく、軍隊としての自衛隊を見て見ぬふりしてきたのだろう。明らかに違憲なのに存在を認めるという矛盾のもとでは、「触らぬ神」が都合良かったのである。だが、日本を実質支配する米国はそれを許さなかった。
 あわてた自民党は有事法制策定、改憲に走り、一方で、露骨な米軍傭兵化を進めた。これに対し野党は十分な攻勢をかけられなかった。「触らぬ神」のツケが回ったのは否めない。自衛隊が「壮大なムダ」であることを明らかにするには、まず実態を見極めることだ。(後略)



海上自衛隊護衛艦「じんつう」体験航海
とき:平成20年8月9日(土)1300~1500(ヒトサンマルマルからヒトゴウマルマル)
ところ:十勝港 第4埠頭

参考記事:
グルメドライブ広尾編②/護衛艦を見てきたぞ!
マリンフェスタ 07 in 陸奥湾/ライノ
8月9日のことfromまんぞうのへりくつ

 メインはじんつう艦橋で第4埠頭接岸を慎重に操舵される皆さま。





 海上自衛艦の体験航海乗艦整理券をエージェントさまを通じて、極秘裏に入手させていただきました。



旭日旗ですねぇ。正式には自衛艦旗というらしい。帝国海軍時代と同じ規格なんですって。 海上自衛隊が復活させたとのこと。どういった歴史認識なのか。


ボートにもうじんつうのネームが。この太陽の写り込み方、非常に気に入ってるんですが、どなたかめてくださいませんか。スケール感出てますでしょ。


こちらが日章旗ですねぇ。旭日旗を日章旗と混同できる感性は信じられません。艦首旗として、港に停泊中のみ掲揚されるとのこと。海自以外では単に国旗と称するらしい。


 ワタシ、右派でも左派でもございませんけれど、一応納税者でございますんで、税金の遣い道をしっかり見ておく必要があるのじゃないかな、ということで、危険を冒してこの挙(か)に及んだわけです。



食べねぇよ!と爆笑問題の田中裕二さまのようにツッコんでしまいました。こういった感性は恐らく自衛隊の芸風なんでしょうね。まだまだ、続きます。


 搭乗前に頂戴したパンフレットによりますとね、「じんつう」は、
 対空、対水上及び対潜水艦の近代戦に対処することを任務とする「あぶくま」型護衛艦の2番艦として、平成2年2月28日に就役。
 艦歴には昭和63年1月14日ユニバーサル造船舞鶴工場(旧日立造船舞鶴工場)で起工、平成元年1月31日富山県を流れる神通川にちなみ「じんつう」と命名され進水、平成9年にはナホトカ号重油流出と対馬海峡西水道付近重油流出で災害派遣されておりますね。
 航続距離は舞鶴からハワイまでを往復するくらい。発電能力は2,000kwhで、約1万世帯分の電力をまかなうことができて、エアコン完備、800本の蛍光灯と150個の電話が備えてあるんですって。
 兵装はあまり興味がないので省略しますね。
 給食能力は120名分の食事を調理員6名で調理。冷凍冷蔵庫には肉類1ヶ月分、野菜類2週間分を搭載。
 とのことですわ。なんとなーくイメージつかめますでしょう。



恐らくこれに、パンかご飯が付くのじゃないかと思うんですがね。折角十勝にお見えになられたのだから、地場の美味しい素材のものを召し上がっていただければいいんですが。ちなみに国産使用率はどのくらいなのか、気になるところです。

 で、ワタシは血税が正しく遣われているのか、を検証する目的で体験航海に参加したわけなんですが、防衛省自衛隊さまはそんなことのために開催しているわけではないんですね。自衛官募集というのがその最大の目的(プロパガンダ)でございましてね。要するに就職活動というか人集めの一環。


カモフラージュ1号が「これは画像として抑えるべきだ」と存在を教えてくれました。「警告 烏賊 流すな! 詰まるべ!」ですからね。ベ!が海自流なのか、自衛隊流のユーモアなのか。残さず、喰え!!!


 カモフラージュのために子どもを連れていったのですけれど、帰り際早速ナンパされておりました。「おにいちゃんなら、スグ自衛官になれるぞ」と。で、なんでそこまでしなきゃならんの、については、週刊金曜日徹底検証ムダな兵器自衛隊の正体」に具体的に記載されておりました。かいつまんで説明いたしましょう。



こちらで艦員の皆さまは交代で食事されるのですね。20名がいっぺんに召し上がられるスペース、席数。食事も業務の一環ですしね、いうなれば。お昼代なんか気にする必要がないんですよ。羨ましいですわねぇ。ま、選ぶ自由はございませんけれど。


<山崎(龍)>(前略)さきほどの空母もそうですが、大きな船って地方隊が困るんです。通常は本社(護衛艦隊)の使い終わった船が地方隊にまわされてくる。船が大きくなるほど人間も必要になってくる。でも、今の自衛隊にはそれに対応する人数の乗員はいません。
<清谷(信一)>二月のイージス艦「あたご」の衝突事件でもぼくは指摘しましたが、今の海自は人員が足りない。一〇〇人必要なところを、八〇人で回しています。海自は今の規模だと、あと二万人の人員が必要だというOBもいる。ところが実際は四万六〇〇〇人。これでは適格のない人間もフネに乗せざるをえないでしょう。
<山崎>そのせいか海自の不祥事って組織的になるんですよ。部下をエアガンで撃って集団いじめをするとか。陸自では個人的な不祥事が多いんですけど。最近はみんなフネに乗りたがらないですね。家族持ちは遠洋に出たら、いつ戻ってこれれるかもわからない。帰港日がわかったとしても家族には機密上伝えられない、そういった勤務よりも、地上勤務を望むようになっているんですよね。
(後略)
週刊金曜日714号 軍事ジャーナリスト座談会 自衛隊のムダは各論で話そう>

 単純に現在の業容に対しての人員が慢性的に不足しているのでしょうね。予算をとって、いいだけものを買ったはいいけれど、それを使いこなせなくて現場はアップアップしている状況。

 なぜにそんなことが許されているのか、というと「戦争は絶対無い、できない」という大きな声で言えない大前提が存在するからだと思うのですよ。

 人員が足りなければ、質のい人間でも採用しなければなりませんし、問題があってもめさせることもできない、というのは自明の理。一般企業なら倒産ですが、そこは親方日の丸でございますもの。


たらすな危険!!、ですからね。ワタシ、全然駄目なんです、こういった表現。そういう職場環境なんでしょうね。これで癒されるとは到底思えないのですが。


お、トイレボールがぶら下がっていますね。最近見かけなくなりました。懐かしい。あら、小便器の中にもある。よほど臭気の強い尿をされる方が多いのでしょう。


【見栄を張らず一歩前進】ですって!? 一体誰に対して見栄を張るんじゃ! 誰も見てねぇよ!


 で、「えっ!? こんなことしてるのに、懲戒免職にならないの?」という事態になっておるわけですよ。これらの方々の給料は公費すなわち税金われております。へえーと言う事例を紹介させていただきますね。ちなみにコチラ、2007年度分だけです。

暴行に関する懲戒処分(部隊60
 例)
 隊舎内で酒を飲んだ上で後輩の顔を拳で数回殴打。6ヶ月の怪我をさせた。→停職16日

 上級者を殴り、行方不明になる。→停職10日

 ゲームをしていた後輩を注意しようと鉄製ヘルメットでって顔面を殴打。鼻骨骨折させた。→停職2日

 仲間内でのこと、と考えているせいか、厳罰とはほど遠い処分。ワタシの感覚では上記の例は懲戒免職が相当じゃないでしょうか。でもね、部隊外で犯した暴行もそんなに処分は変わらないのよ実は。それにはもっと驚いた次第。「国民の生活と安全を保障するのが役割と違うんかいっ!

 暴行に関する懲戒処分(部隊24
 例)
 知人女性を困らせようと現金を要求。逮捕された。→停職30日

 居酒屋で客と口論となり、自宅から包丁を持ち出し逮捕される。→停職8日

 酒に酔って居合わせた民間人の顔面を殴打した。→停職3日

 交際中の女性と口論となり、顔面を平手でった。→停職3日

 ねー、軽いでしょう。ちなみに民間人に対する暴行で懲戒免職にまで至ったのは郵便局で強盗したとか現金絡みの2件だけ。あとで紹介しますけれど、現金が絡むと処分がキツクなるようなんです。

 暴力、に関しては職業柄か無頓着としか思えない。

 わいせつ行為は習慣的な行動になっているケースが多いので留意しなければならない、というのは社会的なコンセンサスです。女性や子どもという弱者に対する犯罪ですから、厳罰に処すというのは当然かと思うのですけれど。

 わいせつに関する懲戒処分(部隊53
 例)
 泥酔して車に乗り、知人女性に無理やり接吻、強制わいせつ罪で有罪判決を受ける。→停職26日

 児童ポルノ法違反(児童買春)で逮捕。→停職10日

 カラオケ店で女性トイレに侵入し、のぞいた。→停職12日

 ゲームセンターのトイレで女性が用便するのを動画撮影した。→停職5日

 なんだか、カキコしていて情けなくなってきました。自衛隊に限らず軍隊の実態というのはこうしたモノなのかもしれません。残念ながら、決して尊敬に値するという方々ばかりではない、ということです。むしろ、危険な存在といっていい。色々な意味で。

 今までのあまーい処分に比べて、急にしくなるのが「窃盗等に関する懲戒処分(部隊)でしてね。部隊内での規律を重視する、という意味では当然といえば当然なんですが。ここで垣間見えるのは、自衛隊の『人よりも物重視の姿勢』じゃないですかね。

 実際、『自衛隊のムダは各論で話そう』でも披露されてたエピソードですが、
<山崎>しかし、高くて目立つ兵器にお金をかけるわりには、地方の自衛隊をみると、異動は徒歩で防弾チョッキもない、というお寒い装備状況なんですよね。これほど人命を軽視していることはないですよ。
 富士や北海道の駐屯地をのぞいて、地元の兵舎とか整備施設にいくと、戦前の設備を使っていますよね。割れた窓ガラスにテープを貼っている。給湯ポットを壊してやけどしたら、上官から「お前のやけどは官費でなおるが、このポットはいつ支給されるかわからないんだぞ」と怒られたという話も聞いたことがあります。

 民間人を含めた人命軽視の思想は旧軍以来の伝統なんですね。

 「飲酒・悪質運転に関する懲戒処分」は83件。ちなみにこれで懲戒免職に至った事例はひとつもありません。ひとつもですよ! 飲酒運転で事故を起こしたという時点で懲戒免職というのが中堅以上の企業でしたら普通かと思うんですけどね。

 つまり、それやっちゃうと隊員がどんどん減っていってしまうんですよ、きっと。そういった方々しか集まってこない、あるいはそういった方々を養成してしまうのが自衛隊の実態なのかしら、と勘繰ってしまいます。

 ワタシ、納税者としてアンマリ信じたくはないんですけど、勤務時間中に私的に携帯電話を利用されている事例があるようです。これって当人は意識ないんでしょうけれど、窃盗と同じ行為なんですけれどね。「給料(税金)ドロボー!




こちら、非常真面目に考えられていると思うのですよ、当然ながら。でもねぇ、なんだかなぁ、って感じがどうしても否めないんですよ。そこまで書くか!?みたいな。きっと、書かなきゃ駄目なんでしょうね。それ、なんとなく理解できるんですけど。うーん。


 上と下の画像でも紹介しましたけれど、じんつうには「こんなこと、今更書くの!?」というようなレベルのことがあちこちに貼り付けられています。これは恐らく海上自衛隊ばかりではなくて、陸自も空自も同じだと思うのですよね。言わずもがな、をあえて明示し徹底するという意図はワカらんでもないですが、実態はそうではない。「そこまでしなくちゃ、危ないのよ


これを携帯して(おか)にあがるのですな、きっと。


この重点項目に自衛隊の苦悩が表現されてますよね。


4.気を抜いてはならないというのはどうも。



これって、浮き輪としての使用を前提として備え付けてあるのでしょうか。それとも他の意図があるのかなぁ。ロープは掴まるためにあるような気はするのですが。


 続きは「まんぞうのへりくつ」にて。

 「ええっ、こんなことも!?」という標語が一杯あって、ご紹介したくて画像に収めたんですけれどもう疲れました。

 それではクロージングに入りますけれど、ワタシがじんつうや日頃の自衛隊や隊員の状況を眺めて感じていた、『違和感』を『週刊金曜日・自衛隊のムダは各論で話そう』が解き明かしてくれたようです。

清谷『ともかく無線機が通じなくても今の自衛隊に不都合がないのは、戦争がないと自衛隊自身が信じ切っているから。自衛隊は世界で一番安全な軍隊なんですよ。
 そもそも自衛隊も政治家も国民も戦争をやる気はない。言ってしまえば、「パレードの軍隊」なんです。』

山崎『どう脱却していくかというときには、もちろん国民、納税者のチェックが必要です。
 最後に「週刊金曜日」の読者のみなさんに提案したいのは、映画監督の宮崎駿さん的な軍備との付き合い方です。作品をみればわかると思いますが、実は宮崎さんは戦闘機とか戦車がとかが好きで、戦史もひじょうに詳しい。よく調べています。
 しかし、軍事を調べれば調べるほど、戦争なんて嫌だというスタンスは強くなっていく。それが宮崎さんの「人間の命の尊さ」を映画で強く訴えていく姿勢につながっているんじゃないでしょうか。(中略)結局、兵器はあくまで道具であって、使う人しだいで良いものにも悪いものにもなる、こうした視線で自衛隊をチェックしてもらいたいものです』

毒島(刀也)『官僚も都合のいいようにしか数字を出さないし、ぼくらがチェックしなければいけないんですけど、軍事ライターは金にならないからなあ。ともかく生かすも殺すもお金、税金がかかってくるということです』

清谷『(前略)防衛省の情報公開も少なすぎるけど、国民が知るという努力を怠る、あるいは放棄すると、それが戦争につながるのだと思います』



コメント(2件)



08-19 00:23
ギンタ
会社の後輩が見てきたそうです。
船に 税金の遣い方っていうのは、すなわち政治の問題につながってくる。そこまで本論では述べることはできないと思いますが、そのうちツツかなくてはならないでしょう。地方自治体の実態についても問題があるわけですから。

 さて、なんとか明日には脱稿したいんですけどねぇ。さすがに疲れてきました。乗り込み、写真を撮りまくり。
自衛隊の方はみんな親切だったそうです。
僕み見たかった。1回の給油で舞鶴からハワイまで往復出来るって聞きましたよ。




08-19 08:39
端野 萬造
>ギンタさま
 確かに親切でした。そりゃそうですよ、そうしなければならない理由があるのですから。でもそれはあくまで表の顔ということでございます。

 同じものを見つめても、どう見るかで全然レポートの内容が異なってくるというのが興味深くありませんか。しかもワタシは悪意を持ってみつめているけではない。単なる納税者としての視点。

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