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2013年03月20日

道産子・片岡球子はゲテモノか?/北海道立近代美術館

2008年6月13日(金) 08:30 ▼コメント(15)





北海道立近代美術館
札幌市中央区北1条西17丁目 ℡ 011-644-6881
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日又は振替休日のときは開館、翌火曜日休館。但し11/4は開館〔芸術週間〕)年末年始(12/29 -1/3)、展示替え期間等
開館時間 9:30-17:00 (入場は16:30まで)

参考記事:とりあえず、ありまへん

 メインは東側正門に掲げられていた看板画像。



 また出張が時折ある生活に戻ったものですから、折角の機会は極力利用しなければ、ということで出掛けてきたのが北海道立近代美術館です。2回目ですね。初めてお伺いしたのはもう3年前。アートオブスター・ウォーズ展以来のこと。

 こん時はオモシロかったですね。だってさ、美術館の中をダースヴェイダーとストームトルーパー(あの白い兵士ね)が隊列組んでウゴきまわったりしましてね。今は亡き日本劇場さま(西3南9東仲)で初代スター・ウォーズを連続3回観てしまって以来、ファンになったワタシには堪えられませんでした。

 全国規模(全世界か?)の美術展でしたから、図録もしっかり発刊されておりまして。ワタシ、バージョン違い(厚さも中身も違うのよ)のを2冊持っております。札幌が日本での最終だったものですから、どこかで売れ残ったのをオマケにして売っていたんですよ。今でもこれを眺めますと時の経つのを忘れてしまうくらい愉しい。

 すっかり、思い出話しになってしまいました。まぁ、いつものこと。

 で、7月に入ればレオナール・フジタ展が始まるのは存じておりましたけれど、この時期(5/15)なにをやっているのかな、と美術館のホームページを覗いてみましたら、なんとこれくしょん・ぎゃらりぃで「追想-片岡球子の世界」をやっている最中ではございませんか。これはラッキーとお伺いしたわけです。


近代美術館東側
ワザワザ反対側の歩道に移動して撮影敢行。この眺め、結構好きなんです、ワタシ。



 そのうち「端萬記」でご紹介させていただきますけれど、近代美術館にたどり着く前にちょっぴり哀しい出来事がございまして。その想いを振り払うようにして、札幌中央卸売市場場外食堂長屋から早歩きで移動。同じ中央区とはいえ、10分少々歩きました。


東側からみた正面入口
こちら側は結構オーソドックス。ツマりません。



 で、美術館の手前でひょいと右手を見ますとね、なにやら普通のオウチ風のフレンチレストランが目に入りました。ただならぬ雰囲気を醸しだしておりましてね。調べるつもりでずうっと忘れてました(笑)。先ほど探し出しまして、確認いたしました。レストラン・ヒロム さまっていうんですね。恐らく今後一度は訪れることになるでしょう。


 札幌の美術館とはいえ、平日の午前中でしたからお客さまは疎らなわけです。ですから、美術館の周囲もじっくり楽しむことができました。美術ファンであるところの完全トーシローのワタシがですね、一体ドンナところに視線をやってオモシロがるのか。モノホン美術ファンの方々にワラっていただきたい、というの本記事の企画です。



回転螺旋・1月(1978)
伊藤隆道
ってことは2月とか9月とかも!? 他の作品はいずこかにあるのでしょうか



よくインテリアショップに売っている電動のを本格的に作ってしまった、という。いいんじゃないでしょうか、オモシロければ。


ちゃんとウゴいているのワカっていただけます? これに向かって携帯向けられるのも人気(ひとけ)がなかったからです

 さて、今回は片岡球子さま、ということで張り切って観にきたワタシです。メインの展示だとオモコしていたのですけれど、いわゆるメインである特別展は『北海道の水彩画』というじみーな感じの展示でございましてね。そういったらあんまりですけれど、『没後40年レオナール・フジタ展』とおんなじ特別展だなんて、信じられません。申し訳ないですけれど、スルーすることにいたしました。


この画像は吹き抜けの2階にあるレストランボーザールさま前から撮影したものです。「とりあえず、撮っとけ」

 さて肝心の片岡球子さまのことでございますけれどね。ワタシ、特別ファンだったとかいうこともございませんでして。ただ、日本画の大家で道産子で、長生き(本年1月逝去。享年103歳)であった、ということくらいが基礎知識。で、その他にもうひとつ。ワタシの知り合いで帯広在住のご婦人がですね、もう十数年前になりますか。




前のサムネイル画像でカウンター前にシートが確認できますでしょ。そこで休むフリをして撮影。本当は美しいお嬢さまのお顔も撮りたかった



 問わず語りにポロっとワタシに漏らされたことがございましてね。「片岡球子って、私の伯母になるのよね」って。とある病院の院長夫人でらっしゃいましたし、その出自の家柄がやんごとなきものであろうことは想像に難くないわけでしたけれど、ちょっとビックリした記憶があります。「へぇぇ」

 ってことだけが延々ワタシの脳裏に残っておりまして、機会があるならいっぺんちゃんと観とかんとね、と。


 で、初めて意識して作品を拝見いたしましてね、気付いたことがございました。年代に作風が変化してくるのですけれど、ワタシの気に入った作品はある時期に集中しておりました。ちなみに今回の作品展では次のように作品が分類されております。

Ⅰ 初 期=ぎこちない絵筆(戦前)
  代表作:「枇杷」、「鳩と少女」等
Ⅱ 発展期=下手物(ゲテモノ)から本物へ(戦中から戦後へ)
  代表作:「雄渾」、「助産」等
Ⅲ 完成期=個性の解放(戦後昭和)
  代表作:「山(富士山)」、「葛飾北斎」等
Ⅳ 円熟期=あくなき挑戦(昭和から平成へ)
  代表作:「面構」、「裸婦」等
 (代表作はあくまでも端萬セレクション)

 初期の頃、球子はその独特の作風から「下手物(ゲテモノ)」呼ばわりされたようです。「落選の神様」とか。それでしょげている球子に先達である小林古径が見かねて言ったのでしょう。「ゲテモノと本物は紙一重(の差)」

 一般的に片岡球子といえば、完成期の作品がクローズアップされ、評価を受けているように見受けられます。下の画像でご紹介している「山(富士山)」のようにダイナミックな表現をワタシは好む傾向があります(ワカリ易い気がしまして)



片岡球子「山(富士山)」1967年この画像はコチラ から。ここらへんの作品は結構有名ですよね。美術の教科書に登場するくらいじゃないでしょうか。


 ところがですね、ワタシが魅かれてしまった作品はみな発展期ばかりでした。「雄 渾(祈祷の僧)」、「八風不動」、「助 産」の三作品についてメモを残してありますね。

雄渾(祈祷の僧)
 雄渾は横山大観が院展の研究会で出した課題。モデルを求められた行者は修業体験のない球子を護摩壇の前に導くことをためらい、次の条件を出した。21日間二足四足(お肉のことか?)を断ち、朝には10時に卵1個、昼夜は菜食。夜中の正2時に水行。この作品は大観賞を受賞。

八風不動
 の飛行帽、カーキの飛行服、の手袋、エンジのブーツ。航空隊の出撃前(美術館では出征前って。ちがうだろっ)、手には戦闘機の模型が握られている。その瞳は達観しているようでもあり、言いようのない悲しみをたたえているようでもある。

助産
 ヘソのを切る場面。医者は「室内」と同一人物。前例にとらわれず、興味のあるものを独自の視点からとことん描く球子の姿勢がよく表れている。この作品に限らず、観覧者は登場人物と目を合わせることができない。ズレている。



そう、ココラへんの時代の作品にはそれほど魅かれるものはなかったのですよ。円熟期においてはなおさら。作品としての完成度は高いのかもしれませんけれど、明らかに趣味というレベルの好悪なんでしょうか。


 で、すっかり球子ヤラれてしまった後にですね、2階に移動したわけですわ。プロムナード・ギャラリーの新収蔵品展を眺めてですね、「ガラス-夢のうつわ」に対しても特に何の興味もなく、さて出ようかしら、と思い始めた頃になんだかトンデモないのが目に飛び込んできたのです。



卵 (1997)
イヴァン・マレシュ
 高さ75センチ、幅は1m強。太いロープを編んだような卵型。複数のガラスの塊を型にに入れて加熱溶解するキャスト技法により制作。完成までに2年の歳月。




もぉう、なんという存在感なんでしょう。あとで確かめたら、美術館の4月・5月のご案内の表紙になってました。ワタシの眼力はそんな悪くないようで。

 ガラス、という言葉の持つ印象とは全く違う次元にこの作品は存在するように見えました。どこから見ても楽しめるわけですよ。もう触れることができなかったことが唯一残念でしたね。もう、何度も何度も繰り返して見てしまいましたもの。やっぱりワタシ、質実剛健が大好きなのね。


風景 (2004)
寺田 栄
 2階に来ればいつでも会えるのかしら。不思議な質感をたたえた美しい作品。



 てなわけで、きたるべきレオナールフジタ展へ向けてのウォーミングアップは終了いたしました。実は来月の札幌訪問は日程が決っておりまして、じっくり眺めてくる予定でございますよ。そして、哀しい出来事のリベンジも果たさなければならない、とも考えておりましてね。

 まて、その時を!(って、誰も気にしちゃいない)



コメント(15件)

06-13 09:55
とどこ
ゲテモノ?じゃないと、思いますが。
私は麗子像のほうが~。
さてさて、かわりませんね美術館。今もロビー正面には、シャガールがあるのでしょうか。もうないかな。唯一、シャガールの原画がみれるので、よく見ました
大通りにある、イサムノグチのすべり台もすばらしいですね



06-13 11:53
nanae
美術館いいですね。落ち着きます。個人的には

レオナール・フジタ楽しみにしています。



06-14 03:22
端野 萬造
>とどこさま
 ということで、ワタシもゲテモノとは思っておりません。ただ単純に決して技巧派とはいえない球子の個性が、繊細優美が好まれた時代にマッチしていなかった、ということなんでしょうね。

 麗子像。確かにいつみても見事に可愛らしくない。あれはアキラに出てくるナンバーズの少年少女の原型になったのではないかという。これはワタシの妄想。

 シャガール、どうだったけなぁ。記憶にないや。大通公園にあるスベリ台はブラック・スライドマントラのことですね。あれは確かに素敵。本当はモエレ沼公園にも行きたいのですけれど。

>nanaeさま
 美術館、という言葉の響きでワタシの脳中をこだまするのは、「展覧会の絵」のプロムナードのフレーズ。ワタシの場合はクラシックではなく、ELPや富田勲だったりするわけですが。

 レオナール・フジタ展の三つ折のチラシいただいてきましたけれど、素敵ですよぉ。



06-21 08:52
taka(No.2)
あぁ、今、片岡球子展やっていたのですね。
くやしー、行きたかった。


大金持ちになって、いつかリトグラフでいいから買いたいと思う、唯一の日本人画家です。

・・・といいつつも実は、深く知らず。
「助産」という作品があるのですね、見たい!!

もう1人好きな画家がフリーダ・カーロなのですが
彼女に通ずるものをタイトルと解説から感じます。

あー、悔しい。もうどうしても行けないわ(涙)
情報不足に負けた・・・。くぅ

追伸:帯広にご親族の方がいるなんて感激です。




06-22 16:10
端野 萬造
>takaお嬢さま
 お金を出して買いたい日本人唯一の作品とは! そういった意味では、ワタシにとっての藤田嗣治さまの作品がそうなるのかもしれません。とても手が届く存在ではございませんけれど。

 来月、会えるんですよぉ。レオナール・フジタの作品に。

 片岡球子さまの作品は基本的に道立近代美術館の収蔵品ですから、そう遠くない将来、ご覧になれることもありますでしょう。毎年のスケジュールをチェックされることが肝要かと。

http://k.fine.to/okiniiri/furida.html
 フリーダさま、知りませんでしたぁ。こちらも結構コワいですぅ。22歳でご結婚、お相手リベラさまが43歳かぁ。うーむ。

 帯広のご親族の方とこの間北のうまいもん通りですれ違いました。恐らく先方は気が付かれていないでしょう。気が付かれると拙かったので良かったのですけれど。



06-23 08:37
taka(No.2)
道立近代美術館に時々行って、出会って来たいと思います。

フリーダは、2度映画化もされており、
生命の本質を描く画家としてとても好きな作家です。
魅力的な女性でトロツキーとの親交(浮気)もあったとか。

大変不幸な境遇の女性でもあり、でもその不幸に負けずに力強く生きるさま、それが絵に表れています。
「ちょっとした出来事」という絵は大変衝撃的です。



06-24 06:21
端野 萬造
>takaお嬢さま
 ここでトロツキーの名前が出てくるとは思いませんでしたね(苦笑)。女傑英雄、色を好む、ということなんでしょうか。ということは・・・。クスクス。・・・失礼いたしました。

http://www.frida.jp/

 フリーダさま。とても魅力的な存在であるのは理解できますけれど、単純に眉毛がつながっている女性は、苦手ですぅ。

 「ちょっとした出来事」、残念ながら確認できず。


06-24 06:38
taka(No.2)
「ちょっとした出来事」は、
機会があればフリーダの画集で確認くださいまし。
(たぶん、図書館とか本屋に必ずあります)

眉毛がつながっているのは、ポリシーw
そうそう、イサムノグチとも恋があったはず。
かなり色を好む女性でした。


彼女の絵は、男性には理解されにくいと思います。
私、初めてフリーダの絵の展覧会が日本で行われた際、
(1987年頃)
当時つきあっていた彼氏と一緒に見に行ったのですが
その展覧会がきっかけでお別れしましたものw。

なので、萬造氏もきっと苦手だと思いましゅ。




06-24 07:12
端野 萬造
>takaお嬢さま
 絵自体は問題ないんですよ。オモシロい、って思えますもの。特に「二人のフリーダ」には感銘を受けましたし。シュルレアリスムとは異なる系譜なのでしょうけれど、ワタシの愛するサリバドール・ダリさまに通じるものを感じました。

 むしろ、ダリさまが南米系に寄っている、と捉えるべきなのか。

 一体、展覧会で何が起こったのでしょうか? まぁ、意見の相違ですとか正確の不一致ですとかはどのみち噴出してしまうものですから、気がつけて善かったのでしょうね、お互いに。そう思いますわ。傷は浅いほうがいい。




06-24 12:24
taka(No.2)
う~ん、ダリですか。
なんか私の中では結構イメージが遠いのかな。
個人的にはテーマ性という意味でエゴン・シーレに近い。

まぁ、そもそも変わったものが好きなの。
アンゼルム・キーファーや、日本人なら山田かまちとか。ピアニストならグールド、作家なら愛と幻想のファシズムの頃の村上龍や17歳の地図の中上健次。

平凡な自分にはない「スタイル」みたいなものに憧れているんだと思います。

今はもう、こういった感性は削られちゃっていますが、
澁澤訳のバタイユ『エロティシズム』に憧れていた、あの時代を時々懐かしく思います。また引っ張り出して読んでみようかな?

でもね、これらと球子さんの共通点については
ちょっと考えたことがなかったなぁ・・・。
もっと球子さんのこと勉強してみないとね!

追伸:山海塾の凱旋公演を観にいって、フラレタ経験もありました。つらいなぁ・・・。




06-25 06:44
端野 萬造
>takaお嬢さま
 ダリさまとフリーダさまの共通性はワタシにとっての絵のタッチとモチーフに感じることができるのですよ。球子さまにはそれを感じることができません。力強いさも違う種類のものかな。日本画という表現手法の異質さのせいかもしれません。

 シーレさま、キーファさま、グールドさまについてはワタシの引き出しの中には何も入っておりませぬ。『エロティシズム』も。

 山海塾の凱旋公演でフラれた、ですか。ほほほ。それきっと違うと思います。お相手にとって、理解不能であるものを受け入れることができるtakaお嬢さまに畏敬の念を持ちつつ、自分には相応しくない、と身を退かれたのですよ。遠い存在に思えたのでしょうね。ですから、フラれたのではありません。価値観の相違を受け入れられる度量がないお相手だったというだけのこと。尊敬を愛情に転換できない方々だったのですね。

 男性にはよくあるタイプです。


06-25 21:39
taka(No.2)
いやー違うんだよ。
私の「浅はかさ」や「才能不足」を見抜かれたんだろうね。
だからフラレたんだと思います。


愛と幻想のファシズムを再読中。
やっぱり面白いです。

追伸:ダリは正直あまりわからないの~。
   マグリットより好きです・・・程度。

   昔、ダリの宝石展ってのがやっていて、あれは
   面白かったわ~。




06-26 06:12
端野 萬造
>takaお嬢さま
 「浅はかさ」や「才能不足」ですか? うーむ。食べ物ばかりじゃなくて、男性も「ピン」の方を相当ご存知なのでしょうね、とも思いますけれど。「キリ」のほうにも意外な逸材が隠れているかも知れませんことよ。おほほほほほほ。

 ワタシ、村上龍よりも三田誠広にいってしまった人ですからねぇ。中上健次よりも村上春樹にシンパシー感じますし。でも、文学作品ってほんと読まなくなってしまったなぁ。パソコンの前で過ごす時間があまりに増えてしまっている。なんとかしなきゃ、って思ってはいるのだけれど。

 ダリの宝石展!? そりゃあ、オモシろかったでしょうねぇ。



06-26 08:27
taka(No.2)
三田誠広さんを知らないのですが、
調べてみたら星の王子様の訳者なのですね。


村上春樹は「羊をめぐる冒険」がいいですね。

ところで最近、改めて宮沢賢治を読んでいるのですが、
すごく良い。

私は村上作品をほとんど読みませんが、
宮沢賢治の作品を読んでいると、
なぜか村上春樹のことが頭をよぎります。

大人になってから読む宮沢賢治は素晴らしく、
発想の豊かさと言葉の豊かさに圧倒されますよ。おススメ♪




06-26 08:48
端野 萬造
>takaお嬢さま
 「星の王子さま」と聞くとサン・テグジュペリのではなく、NHKみんなの歌で流れていた「オナカの大きな王子さま」http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/onakanoookina.html を思い出してしまうのですよ(苦笑)。小椋桂さまの作詞・作曲だったのですねぇ、へえ。

 村上春樹さまは「ノルウェイの森」を古本屋で購入して読んだのが初めて、というより、80年代の雑誌ポパイの裏表紙で、J・PRESSさまの広告として掲載されていたシリーズが好きでしてね。

 お忙しい方に限って、しっかり本を読んでらっしゃるのですよね。惰眠をむさぼるばかりでは駄目ね。反省しております。宮沢賢治さまかぁ。何か読んでみようかなぁ。

  

Posted by きむらまどか at 14:32Comments(0)札幌出張

2012年12月15日

「さらに」レストランやなぎは二刀流/天馬街道を駆け抜けて

2008年6月5日(木) 20:50 ▼コメント(4)

 この記事は図らずも2記事に分ける破目に追い込まれた結果ですんで、前記事「レストランやなぎは二刀流/天馬街道を駆け抜けて」の続きとしてご覧になってくださいまし。

 そんなわけでメイン画像はございません。




ポークソテー
付けあわせが昭和レトロって感じ満点ですわよね。なんだか安心するっていうか、ほっとするというか。想像するにこのディスプレイって30年くらい変わってないんじゃないかと思うんですよ。




本別・浮舟 さまのトンテキほどの分厚さではございませんけれど、「豚肉しっかり噛みしめてーよー」って時には十分ご納得いただけるかと。あともう2枚くらいはイケましたね、ワタシ。



このお肉の断面とですね染み出している肉汁と豚脂のとの対比を感じ取っていただきたいな、と。何か鼻腔をくすぐるものはございませんかぁ?


ここらへんが浦河のお店っぽくて素敵!結構街中のいたるところに貼ってありました。


 これ、どこの町でも同じだろうなぁ、って思うのですけれど。人口の減少ってのがスゴイ響いていると思うのですよ。それと高齢化ですね。北海道ってのは全国的にみてもどちらもが酷いことになるって予想がでています。でもあくまで、予想は予想。現状何も変わらない、との想定の元なんです。


ね、正しくてらいのない昭和の田舎のレストランという佇まいでございましょ。これでいいんです、これがいいんです。

 ワタシの見るところ、レストランやなぎさまは観光スポットとして魅力ある存在になりうると思います。浦河の過去の栄華を伝える洋食と浦河港からアガル新鮮な魚を遣った中華とその2本柱に可能性を感じましたね。その魅力をどう活かしていくか。今後は調理の腕前だけではなく、自己をプロデュースする能力が求められているのです。いやぁ、考えちゃったぁ。




 それではこのあと、おまけ画像。折角の遠出ですからね、色々眺めてみたり体験してみたり、味わってみたり。実は紹介できないものが多々ございましてね、色々な意味で。



皆さん、海のもしもは、118番でございますからね。こんな緊急用番号ってあったんですねぇ。仮に帯広でダイヤルしてしまうと、一体ドコにつながるのだろうか。広尾海上保安署なんだろうなぁ。ちなみに「北海道の海を守り続けて60年」の海上保安庁第一管区海上保安本部のHP は結構楽しめます。


海上保安庁第一管区海上保安本部浦河海上保安署所属もとうら。500トン型巡視船で広尾海上保安署のとかちと同クラスなんですね。


海猿、は乗っておられるのでしょうか。あの漫画、ワタシあんまり得意ではなかった。同じ佐藤秀峰作品でもブラックジャックによろしくは楽しめたんですけどね。


もとうらへのタラップ。一応覆い隠してはありましたけれど、機関砲らしきもの存在を船頭付近に認めることはできましてですね。「ああ、これも武器なんだなぁ」って。




夫婦かもめよ、何を見つめているのか。そんなところを探してみたって、マイとかちの将来なんか見えやしないよ。


JRA展望台から眺めた景色。JRA日高育成総合施設が一覧できてしまいます。のんびり過ごすのは悪くない。



 やなぎさまの帰途、いくつか浦河町の施設をまわりました。優駿ビレッジAERU さまは子ども連れでも楽しめそうでしたね。なかなか立派な施設でどこかの町議さまが視察に訪れたのもむべなるかな、と。それと生鮮品を扱っているところに立ち寄れなくて、残念だったな、と。街並みで一番印象に残ったのは日高支庁が街を睥 睨するかのような高台に存在していたことでしょうかね。


コメント(4件)


06-06 06:19
たいよう
かもめの奥さんは旦那さんに・・・

「あんたが”マイとかち”の将来なんか気にしなくてもいいの。大きなお世話!」って言ってる様に感じる。(笑)




06-06 06:54
端野 萬造
 くすくす。ワタシはただの「阿呆な」カモメ亭主なんですね、きっと。

 記事の書き方をご指導される、ってのはイイコトだと思うのですよ。ただ、それにかこつけて表現を規制してしまう、というのは結構キツイ遣り方だよねぇ、って。しかも告知もなしに。普通でしたら「いついつからこうします」って周知してから実行するじゃないですか、ユーザーのことを考えているのであれば。恐らく、影響を蒙るのは一人だけ、と確信したうえでの行動なんだろうなぁ、とワタシは判断しております。

 単純にサーバーの容量が足りなくなってしまう恐れがあるんで、「下手で意味のない画像を一杯アゲるのはよして欲しい」とハッキリおっしゃったほうがいいのにねぇ。だって、あたり前のことなんですから。

 規制をかけられるなら、かけられたなりに柔軟に対応してしまうのが「端萬記」。管理人さまの掌でコロコロ転がされている、ってのも滑稽でよろしいでしょ。






06-06 13:01
月水(ツキミ)
たいようさんの直のコメントに笑いました(拍手)

萬造さんが柔軟でよかった
ブログの情報って、ネット検索って、ヒットしたらすごいなと思うことが最近ありました(その詳細は書けませんが)萬造さんの細かい情報量・文字数ってのはすごい多いですよね、検索で漂流してくる方も多いのでは?(褒めてるんですよ)いいことあるといいですね
未来は明るいとも暗いとも思わないです(危機感無さすぎですか?)
趣味のブログが楽しくてやってるだけです
そこに何かオマケがついてきたら嬉しいですけどね~(^_-)




06-07 07:18
端野 萬造
>月水(ツキミ)せんせえ
 ネタバレさせちゃいますけど、ワタシはたいようさまのコメントに凍り付いていた、という事実を告白せざるを得ません。余裕を持ったレスのようですけれど、内心は全然穏やかではなかった。「代理戦争ふたたび」まで視野に入れていたのですから。大多数の方からは「好きでやってんでしょ」と言われてしまうのでしょうけれど。

 ブログはどこでだってやれます。その行為だけ取り上げてみれば、別にマイとかちにこだわる必要はないですよね。ワタシがマイとかちに留まる理由はなにか、といえば別に居心地がいいわけだからであはりません。「公平に扱われなければならない、なんて規約はどこにもない」

 何度もカキコしますけれど、地域のインフラとしてのブログ・コミュニティに可能性を感じているからなんですよ。でも誰も賛同してくれない(苦笑)。そのためにはどうあるべきか、を吼えるのでね。嫌われながらも。
  

Posted by きむらまどか at 12:57Comments(1)北海道ぶらぶら

2012年12月15日

レストランやなぎは二刀流/天馬街道を駆け抜けて

2008年6月5日(木) 08:02 ▼コメント(0)

ねー、原寸大画像は5枚以内ってキメは発表になりましたっけ?



うなぎ、ではありません。やなぎ、です。


レストランやなぎ
浦河郡浦河町大通3丁目8-7 ℡ 0146-22-2067
定休日 第1・第3月曜日 営業時間 11:00~14:00 17:00~20:30

参考記事:
みつかりませんでした。

札内・希林亭に昭和の香り漂う/十勝のロメスパ:端萬記
↑、成り立ちがレストランやなぎさまに似ているのですよ。

地場産ジビエでランチの贅沢/浦幌・レストラン大和
↑、名前も似ているけど、店舗の感じが近いものありますね。

 メインはポークソテーを早く味わいたいな、画像。





 ええっとワタシ、もう開通して10年にもなろうかという天馬街道(国道236号線)を走行したことがありませんでね。折角多額の税金を投入して開通させた道路なんですから、いっぺんくらい走っておきませんとね、ということで行ってまいりました。桜が咲く前のことでございましたけれど。

 目的はですね、浦河町にあるレストランやなぎさまでポークソテーを味わってみる、ということにございました。浦河町在住口の肥えた競馬馬のとある獣医(当然ながらJRA関係)さんがですね、お勧めであるとの情報だけが頼りだったのですが。

 しかもそのレストラン、なんと中華もなかなかのレベルにあるというんですね。どうも店を親子でやっていて、父親は洋食、息子は中華という担当でやっているらしいんです。まるで、札内・希林亭さまのようでございますね。こちらも御主人が洋食、息子さんは中華をやっていらっしゃった。



さて、どちらがオヤジさんで息子さんだと思われます?



 まずは例の如くメニューでも並べてみましょうか。日高支庁所在地・浦河町の人口レベル(1万5千人弱)から鑑みて、ほぼメインのレストランなんじゃないかとワタシ思うのですよね。しかも全国でも名だたる競馬馬の産地となれば、ちょっと興味が湧きませんか?



中華定食・麺類・飯物
肉、野菜、入ラーメンってどんなんでしょ。、うーん。中華チラシってやっぱり十勝以外にはないんですね。興味は尽きません。



洋定食・テーブル(一卓)料理
一卓料理というのはフル・コースのことなのだろうか。しょうが焼きとはポークジンジャーのことか?



定食・御飯物・スパゲティ・サラダ
定食の内容を見るとセットメニューという表現が妥当かしら、と。かつ丼が出てきて愉しい。具沢山らしい。



肉料理・魚類料理
が一般的ですけどねぇ。間違いとは言い切れません。魚のムニエルってどんな感じになるんだろう。まとまりつくのか?



中国料理 菜Ⅰ
本格中華の領域に入ってきた感じがいたしますよね。なんで、マーボどうふは漢字表記にしなかったんだろう。不思議。




中国料理 菜Ⅱ
点心(デザート)ってあるのだけれど、甘そうなものはないの。杏仁豆腐とかゴマ餅とかあってもヨサゲなんですけどね。



スープ・お飲み物
ポタージュと湯類(中華スープ)が並んでいるのよ。クリームソーダーだし。皮肉ではなしに、単純に愉しい。



 ワタシ、メニュー表にこだわってしまうのはそれが「お店の顔」だと思っているからなんですね。顧客と関わる姿勢の根本が意図されているべきだし、それを期待されているんです。「何を食べて欲しいの」と消費者はメニュー表から読み取ろうとしている。ラインナップと価格、店の雰囲気でその店の状態は判断できちゃいます。バランスの善し悪し、ですね。


 今改めてレストランやなぎさまのメニュー表を眺めてつくづく思うのは、古き良き時代の浦河町が凝縮されているような印象ですね、と。特に洋食メニューにおいてですね。馬産地として、景気が良かった時代がありましたからね。地方競馬が元気だった頃ですよ。今は地方競馬自体が半死半生の状態ですもの。生産地が影響受けないワケがない。



什景炒麺五目カケヤキソバ
レストランやなぎさまの麺類・飯物のメニューにおいては「あんかけ」の「あん」は省略するというキメがあるようですね。どこかのサイトもご親切に色々キメゴトを増やします。まるで誰かを追い出そうとするかのように。





この微妙に焦がす感じが大切なのですよね。五目カケヤキソバは人気メニューとどこかにカキコしてございました。塩味(しおみ)が強いのですけれど、恐らくそれは浦河町民の好みなのでしょう。なんとなくそれが納得できるお味。つまり、全般的にはバランスが取れているのですよ。




海老をアップにしてしまったことについては、特に意味はございません。なんでしょう。習慣っていうのかな(笑)。


小上がりが奥のほうに見えますね。ココラへンはラポロレストラン大和さまあたりと共通な感覚。ちなみにワタシは画像左手手前の席におりました。なんだか一杯頼むし、携帯パシャパシャ。「なんだろう、あの人は?」


カウンター席。まさしくオープンキッチンでございますよ。相当年式のいってる厨房だと思うのですけれど。親子が向かい合って、てんでんばらばらなものを調理している光景ってのは、オモシロいですよ。


 で、ふむふむもぐもぐって、しっかりした味わいの中華を堪能しながらですね、ワタシすっかり寛いでしまいました。そう感じさせる雰囲気が溢れているんです、このお店。浦河の景気のいい頃はすっごい混んでいたんだろうなぁ。



 さて本記事はいきなり分割に追い込まれてしまいました。続きは次記事「さらにレストランやなぎは二刀流/天馬街道を駆け抜けて」にて。

  

Posted by きむらまどか at 11:29Comments(0)北海道ぶらぶら

2012年12月10日

ホスピタリティをオムライスで表現/キッチンたまごのこだわり

2008年6月2日(月) 08:15 ▼コメント(11)




このにわとり親子のデザインは店主中村晃和さまご自身によるもの。


kitchen TAMAGO(キッチンたまご)
帯広市西5条南31丁目小川ビル ℡ 0155-24-6163
定休日 年中無休 定休日をなくしてしまいました 
営業時間 昼11:00~14:30 夜17:30~21:00

 参考記事:
kitchen TAMAGO キッチンたまご/食べ歩き日記ver.2
 ↑、現店舗、オープン当時の様子が記載されておりますよ。

復活希望・キッチンたまごのカレーライス/端萬記
↑、コメントの13番目にオムレツにナイフを入れてバァっとの記述が。

Donに聞け!!元気な経営者さんインタビュー/キッチンたまご 中村晃和氏
↑、オーナーシェフの想いが語られておりますよ。

 メインはしそ納豆オムの美しいドームを堪能してくださいな画像





 ええっと、キッチンたまごさまに関しては、語るべきことが一杯ございましてね。もうタイトル考える段階でどうしましょう、って。「オープンタイプを帯広に広めた功績」「ノーマルタイプも実は得意」「プレーンオムは自分でナイフを入れられた!」「ドラえもんでもミッフィーでも」「ホントの美味しさはお客さまが知っている」「キノコ抜くなら、代わりにお肉でも」「コンセプトは肉体労働者でも満足できる力強いオム」「家庭料理オムライスをホテル厨房の技術で廉価提供」「ホワイトソースにホテル厨房の矜持」まだ、足りないな。


 キッチンたまごさまが帯広市西17条北1丁目にオープンしたのは平成12年11月のことです。オムライス専業という形態はワタシの知る限り帯広では初めて。パスタ&オムライスピノキオさま(西19南2)がオムライスという商品では著名でしたけれど。

 それまで帯広ではいわゆるノーマルタイプと称される、卵に火の通った面が表面になっているのが主流だったはずです。いかに卵を焦がさず綺麗に仕上げるかというのが腕のみせどころだったわけです。外はふわふわ、内側がとろとろ。家庭だと単なる薄焼き卵(これも実は侮れない)というのが主流なんでしょうけれど。えっ!? お宅は違う。失礼しました。


店舗入り口。和風喫茶・茶房庭さま時代の面影が色濃く残っております。

 オープンタイプといわれる、半熟面を表側にしたオムレツでキッチンたまごさまはデビューされました。オープン当初、プレーンオムだけはお客さまの目の前でオムレツにナイフを入れて、バアっと拡げるというスタイルだったんですって。でも、スグにやめてしまったとのこと。「手間がかかって、大変でした」


 「帯広はオープンタイプのオムレツばっかり。腕に自信がないからだろう」という記述を中村シェフはネットで目にされたそうです。実際、オープンのほうは手早く作業をして半熟状態を維持する、がポイントで形を整える手間がかからない分だけ早く供することができる。

 札幌後楽園ホテルの厨房で三年間 の経験がある中村シェフにしてみると、オムレツの形を整えることくらいは造作もないことですけれど、オムレツ専門店としてはやはりスピードを重視しなくてはいけません。それがゆえのオープンタイプの選択であったようです。それとディスプレイ。

 見た瞬間の印象ですとか、ヴァリエーションの豊かさにおいてやはり、オープンタイプのほうが有利なんですね。技術はお客さまを楽しませる方向に振ろう、というのが中村シェフの選択でした。




カウンターは4席。ここに座りますとね、厨房内での作業が良く見えるのですよ。「見ていただいて、全然平気です」っていう自信がなせる業。というか、中村シェフがお客さまとのコミュニケーションをシッカリ取りたい、という気持ちの表れです。





テーブル席が3席、だったかな(苦笑)。窓は毎朝、中村店主自身が磨きます。「冬は結露が酷くって、大変でした。次の店は窓小さくします(笑)」
 石が敷きつけられた床(これも和風喫茶の遺産)は、評判よろしくありません、はっきり言って。でもまぁ、食べ始めれば気にならなくなるんですけどね。



小上がりも一応あります。旧店舗の時はお子様ランチがありましてね。これがお子様にはもったいない、という味わいでして。特にグラタンのホワイトソースが佳品でございました。
 お子さまランチのかわりに、プレーンオムではリクエストで絵も描いてくれちゃいます。画像はコチラ で。ドラえもんくらいはヘーキなんじゃないかな。


 中村シェフが常にココロを砕いていらっしゃるのがいかに「来ていただいたお客さまに満 足していただくか」です。オープンキッチンも厨房を見ていただく、というよりもシェフがお見えになったお客さまですとか客席の状態を見渡せる、という意味合いが大きい。
 メニューに具材が記載されているのも「嫌いなものがあれば、言っていただけるように」ですし、他の店に較べて盛りが多いのも普通サイズでお腹一杯になれるように、です。少食の方には、量を減らした分だけアイスクリームをサービスしますよ、まで。


プレーンオム とにかくオムレツが食べたいんだ、とお考えの方に。プレーンで満足できるのであれば、他のメニューは全く問題ない。


しそ納豆オム 店主はお茶漬けをイメージして創作したとのこと。あっさりいただける。画像については本記事にて。


たらこバターオム こちらもあんかけ。たらこにバターという組合せにご飯にはお醤油。もう最強。家庭でもできそうなんですけどねぇ。


 「嫌いな具材は抜きますよ」に関して、もうちょっと。そりゃあ、料理人としてのプライドはあるわけですから、自分が良し、と思った完成形を崩されるのはツライわけですよ。でもね、嫌いなものを食べさせられたり、残したりするお客さまのこと考えるとそれは言えないことだな、と。「お客さまの美味しさは、お客さまにしか分からないですよね。調理人ができるのは、それにできるだけ寄り添うことだけ」


カレーオム まさにオムライス専門店ならでは、という一品。白飯でしっかりカレーを味わってみたいのだけど、ついついチキンライスにしちゃうんだよなぁ。


キノコのデミオム デミグラスソースのお味は札幌・後楽園ホテル仕込み。洋食屋さんの味わいがここに凝縮されているといっていい。画像は本記事にて。


期間限定お試しメニュー チーズをトッピングしてもお値段が変わらない、ということですって。そしてハンバーグ、実はワタシ食べたこと無い。ハンバーグデミライスにココロ魅かれます。

 キッチンたまごさま以降、オムライスで名前がウレ始めているお店もありますけれど、他のお店と圧倒的に違うのは「和」のテイストに関する部分でしてね。これは経験に負う部分が大きい。ホテル洋食厨房の後、帯広市内の有名和食厨房で10年近く腕を磨かれているのです。その経験が創作オムに生きている。単なる思い付きではなく、知識と技術に裏打ちされたものだということ。


きまぐれメニュー和風オム かつお出汁のあんを使った本筋ともいえる一品。和食の経験が洋食よりも長い、という事実が味のレベルを確かなものにしています。


きまぐれメニューシラスチーズオム海苔あんをかけて。。。 コチラも味わったことありません。まさに「和」としての創作オム。他の店では真似できないでしょう。


きまぐれメニュー中華風オム 「中華は見よう見まね(笑)」って中村シェフ。塩味のそばめしですよ。興味津々ですよね。どうして、コンナの思いつくんだろ。

 オムライス屋さんのオーナーシェフになった時からのコンセプトは2点。1つは「ホテルや料亭の技術をオムライスという媒体で提供(つまり廉価で)」、2つ目は「量でも味でも、肉体労働者が満足できる力強いオムライス」ということ。素朴、かつ実直。わかりやすい味わいはここから生まれているわけです。それでありながら丁寧。



ガス台を始めとする厨房機器のいくつかは、旧店舗から移ってきているんですって。使い慣れた道具と織り成す確かな味。ちなみにガスは当然LPガス。中華屋さんと同じで、オムレツの仕上がりや調理時間のこと考えると当然の選択らしい。都市ガスは天然ガスに変わっても、まだ難しいみたいね。

 で、今回訪問の目的はなんといっても、大盛を試してみることでしてね。ワタシ、キッチンたまごさまとは5年ほどのお付き合いですけれど、今まで一度も大盛を注文したことございませんでした。その発想自体が全くなかったんです。

 なんでかなー、と胸に手を当てて考えてみました。もちろん、ノーマルサイズでも十分な量が確保されているってことはあるんですよ。でも、それ以外にも理由はあるんじゃないかな、って。ラーメンでもカレーライスでも、たとえ昼食であろうともオーダーするときは大盛、っていうのが定番のワタシがなぜ?

 これやっぱり、キッチンたまごさまの各オムライスに対して、ただの料理ではなくて、作 品としての完成度を感じていたせいだと思うのですよね。遠慮していたわけです。だって、ほら、フレンチやイタリアンのアラカルトで「大盛」っていうオーダーすること考えられないじゃないですか。それと同じですよ。



きのこのデミオム。こちらはノーマルサイズ。価格が変わらないにも関わらず、あえてチーズを付け加えなかった、というのが食べ手のこだわりを表わしていますね(笑)。スープとサラダがついてきまーす。スープはなんと、味噌スープ。




きのこが苦手で、デミグラスソース好き、って方もいらっしゃいますよね。大丈夫。きのこのかわりに何か適当な食材をみつくろってくださいますでしょう。もちろん、勝手に入れられることはありません。ご安心を。




ご飯の量の目安です。左が大盛用。どちらも盛る時には山盛りになっています。ちなみに大盛のオーダーが入るメニューは①きのこデミ、②プレーン、③たらこバター、④しそ納豆の順だそうです。

 さて、大盛と初めての対面です。いきなり「洗面器か!?」というような舟形の器が現れるわけですよ。注目すべきはその器の優美さでございましてね。ただでさえ大きいノーマルサイズのほぼ2倍の分量のオムを収めるのに十分な容量であるにも関わらず、白磁の容器は美しさをたもっています。



どうです、このルックス。単純に美しい。卵の黄身とチーズの黄色の絶妙な色合い、アサツキの緑が潰れてしまっていて、申し訳ないのですけれど。早く食べなきゃ、っていう思いが強くって。これがカツオだしのトロリとしたあんに包まれているわけです。

 大盛を注文するにあたって、しそ納豆オムを選択したのは「食べたかった」以外に理由はございませんでした。でも中村シェフいわく「端萬さん。それ正解です」って。大盛初心者はしそ納豆あたりで試してみるのがいいんですって。納豆のつるつる感が喉越しを良くしてくれる、ておっしゃるんですよ。ドミグラスソース(本来的にはミグラスではなくてミグラス。仏語ですからね)系だとソースの重さのせいで2倍以上の分量に感じてしまいますから、と。

 男性のお客さまが初めておみえになると大盛をオーダーされる率が高いんですって。創作系オムライス専門店って、盛りが上品(要するに少ない)ってイメージがあるんでしょうね。ですから、いきなりイメージよりも大きいのが現れると面食らうそうです。そして、お連れさまのノーマルサイズを見て、「あ、ノーマルサイズで十分だわ」と。



で、その黄色いオムレツドームの中には納豆としそのが一杯。いいですか、しその葉ではなくて、ですから。納豆としそのを組み合わせる発想力が素晴らしい。味わいもどんぴしゃ。大盛でもすいすいイケます。アクセントに梅干が入っても素敵。


 それでも、想像を絶する剛の方もいらっしゃるようで。お見えになるたびに3人前召し上がる方がいらっしゃるとのこと。しかも女性。この方が「ウチの大喰いナンバー1ですね」と真顔で中村シェフ。なんでも、最初から3人前をオーダーするのではなくて、「まだ、いけそう」と追加しながらだというんですよ。細い方だそうです。まさに帯広のギャル曽根なのか。「勝負してみたい」


サラダとアイスクリーム バリエーションはありません。むしろ、オムライスをしっかり楽しんでもらいたい、というメッセージ、かと。でも中村シェフはオリジナルデザートあきらめていないはず。


ドリンクメニュー まだ、どれも試したことないですね、そういえば。
ご注意営業日は変更されてます。基本は無休。思い立った日に味わえるのはとっても素敵。


 まぁ、今更といいますか改めてといいますか。うまぁいオムライスをガッツリいっときたいな、ってときはキッチンたまごさまをおうかがいするのが妥当な行動なんでしょうね。


 中村シェフは本当に調理がお好きな方です。そして、お客さまに喜んでいただけることがもっと好き。これからもホスピタリティに溢れたオムライス、そしてそれを味わうための応対も含めた環境作りに取組んでいかれるでしょう。

 ワタシとしては、チキンレッグのカレーライスの復活のほかに、毎月発表されていた新作オムの復活も楽しみにしているのですけれど。ワタシは月初め、キッチンたまごさまにお伺いするのが楽しみでした。オーダーはなんにも見ずに一言。「今月のオム!!!」ああ、味噌チャーシューラーメンオムの見てくれは見事にラーメンでしたし、味わいもしっかり中華。もう一度会いたいな。

 今回、中村シェフの笑顔に触れてその復活も近いのかな、と愉快な想像ができたのは収穫でしたね。



コメント(11件)


06-02 08:45
おさるのかぐや彩優木
今朝のめざましTVの占いを見ていたら水瓶座は最悪でして、でもラッキーメニューが「オムライス」でした。

ん~画像だけでお腹イッパイですww

デミグラソースが特に美味しそう。
記事の完成のんびり待っていますね。






06-02 12:08
くどっち
オツカレさまでございます

スープみたいなあんかけみたいな
オムライスが気になります

自分も記事完成楽しみにしております。




06-04 08:32
端野 萬造
>おさるのかぐや彩優木さま
 画像ねぇ。久し振りの訪問だったものですから、味わうほうに注意がいってしまって、構図はともかく色があいがいまいちになってしまいました。現物はもっと綺麗なんで、是非ご覧になっていただきたい。

 ところで当日オムライスは召し上がられたのでしょうか。

>くどっちさま
 あんかけ、は創作オムですと特に多い。和食の技量がなせる技なんですけども応用範囲がモノスゴ広いようです。是非、お試しいただきたいな、と。ご自分でも作ってみたいでしょ。

 というわけですけれど、実はまだ記事が完成しておりません。語るべきことが多すぎました。「端萬記クオリティ」としても2記事分の内容なんですよね。ということは4日必要ということで。明朝には終わらせたいな、と。粗製濫造はワタシにはできませぬゆえ。必要なのは売上ではなく、満足していただくこと。中村オーナーと共通した想いでしょうか。






06-04 23:10
がぁ
この時点で完成かなぁ?

キッチンたまごさんは1度行きましたが、喋りに熱中しすぎて、量が多いのかわからなくなったのですが、満腹になったのでやはり多いのですね?たらこバターオムをもう一度食べたい&断面図を撮りたいのですが、なかなか行けていません。

> チキンレッグのカレーライス

チキンレッグと言えば清水の「田舎のれすとらん」ですが、萬造さん食べていましたっけ?私の中では最強の店です。




06-05 05:59
端野 萬造
>がぁさま
 お察しの通り、これにて完成でございます。ちょっと強引でしたけれど終わらせてしまいました。ははは。もう眠くって、レスもせずに倒れるようにベッドへ。

 たらこバター、食べたら美味しいのワカってるんですよね。あ、そうそう、こんな素敵な記事もあるんですよ。参考記事にしようかな、とも考えております。余裕がでてきたので。

http://www.mypress.jp/v2_writers/tabearukinonikki/story/?story_id=1450046

 似たようなことをお考えになってらっしゃる方がいるんですねぇ。おほほ。

 田舎のれすとらんさま?知りませんでした。http://r.tabelog.com/hokkaido/rstdtl/1001283/  ほうほう、なんか楽しみなお店ですね。近いうちに顔出してみようかな。






06-06 22:04
店主 @odn.ad.jp
先日はご来店ありがとうございます。

こんなに大きな記事にしていただいて光栄です。

来店時にいただいたすばらしいアイデア!!
梅干入りしそ納豆...ちゃっかりとメニューに載せちゃいました。
期間限定ですけどね。

実は...味噌チャーシューオムは一度復活してるんですよ。

チキンカレーも近々発表しようと思った矢先に鶏肉の値上がりにてお蔵入りとなりました。

また何かアドバイスいただきにおいしいこーひー飲みに伺います。

それでは失礼いたします。




06-07 07:42
端野 萬造
>店主さま
 時間は相当かかってしまいましたけれど、その割には語っていないところが多過ぎる、と感じておりますよ。もう、こういった大作記事はマイとかちにおいて当分アゲられなくなってしまいました。間に合ってよかったな、と。

 梅じそ納豆オム、登場ですか。それはそれは。そうなると一層チーズが引き立ちますね。すぐにもお伺いしたいことはやまやまなのですけれど。間に合うかしら。でも、ハンバーグデミライスのほうを先に食べてみたいし。

 次回、味噌チャーシューオムを登場させるときは事前にご連絡くださいましね。端萬記で告知します。読者の方に是非とも楽しんでいただきたいものですから。もちろんワタシもお邪魔します。半年以内では無理でしょうか。

 ワタシの与太話でよろしければ、いつでもどーぞ。躰が空いている限り、お付き合いさせていただきますよ。ノウハウの蓄積につながりますのでね。楽しみにお待ちしております。






06-07 09:39
サン♪ @ocn.ne.jp
こちらのお店も「絶対行くわ!」と決めているところの一つです。あぁ、画像見ているだけでワクワク♪

我が家は「単なる薄焼き卵」ではないのですが、ふわとろの状態にする加減が上手くいかないのですよね。
是非、中村店主様の作業の様子も見てみたいわ♪

作業の様子に「おぉ!」、そして美しいルックスと味に「おぉ!」と、目も舌も心も♪になりに行きたいです。

いや~ん、何を頼もうかしらぁ~♪♪




06-07 11:00
端野 萬造
>サン♪さま
 是非とも「絶対」行ってくださいまし。ご期待を裏切ることはないでしょう。「妄想」まで膨らまされた場合は責任持てませんけれど。

 お、腕に自慢のサン♪さまにおかれましては、ちゃあんとご家庭でも「オムレツ状態」目指してるのよ、ということでございますね。さすが、でございます。カウンターにお座りになれば、その技量が向上すること請合いますです。同じレベル、にはもちろん無理ですけれど。

>いや~ん、何を頼もうかしらぁ~♪♪

 これにはヲヂさん、もうメロメロでございます。是非ともオーダー時にも同じ台詞を言っていただきたい。中村シェフにお伝えしておきましょう。「そのお客さまに言ってくださいましな。『適当』にお出ししまけど、って」
http://www.mytokachi.jp/mt.php?id=kabamaru_7&blog_code=309#comment5
 あはははははは。






06-23 20:13
サン♪ @ocn.ne.jp
腕に自慢だなんて事は全くございません。
↑キッパリ!(笑)

薄焼き卵も難しいんですよ。焦げ目が自分の理想以上についてしまったりとかね。結局、どっちも難しいのです(^^ゞ

さて、先日行ってきました。
子供を二人連れていたのですが、プレーンオムのハーフを一つ子供達用に注文。
すると、そのハーフを更に二つに分け、それぞれにキティちゃんをケチャップで描いて出してくれました。
スープもサラダも分けて。(上の子は若干多めにという気遣いも)
「ケンカしないように」って事でした♪

今まで、そんな事をしてもらった事がありませんから感激いたしましたよ。
下の子には小皿を貸してもらって分けようかと思ってたんです。
たとえ2歳の子でも「お客様」だという意識が、そうさせるのかな?と思いました。

おかげさまで子供が「たまらなく、おいしい~」と喜んでいました♪♪♪




06-24 06:58
端野 萬造
>サン♪さま
 またぁ、コチラでもキッパリ!でございますか(笑)。上大岡トメさまがご登場かと。

 先日十勝管内の某食堂でオムライスを作っていらっしゃるのを眺めていました。厨房経験がわずかな方らしく、薄焼き卵にチキンライスを包む過程で苦労なさってましたね。その光景が実にほほえましくて。

 お、早速お試しになられたのですね。そうなんですよ、中村シェフはごく当たり前にそういったサービスをされるんです。味わうだけではなくて、その瞬間瞬間を楽しんでもらいたい、ということ。

 旧店舗でのことなんですけれどね。混雑時、お客様が店内でお待ちになる、とおっしゃたんだそうです。それで中村シェフが考えたのが「お呼びしますので、お車でお待ち願えますか」と。

 結局、召し上がられているお客さまが落ち着けない、ということなんですね。それを実行してしまう、ということが顧客本位の姿勢なんでしょうね。  

Posted by きむらまどか at 05:14Comments(0)帯広近郊/洋食・パスタ

2012年12月08日

タイランドのホスピタリティにアジアン・テイストを強く感じる

2008年5月31日(土) 10:30 ▼コメント(8)





エスニックレストランThailand(タイランド)
帯広市自由が丘1-2自由が丘ストリート2 1階 ℡ 0155-41-0678
定休日 火曜日 営業時間 11:30~14:00 17:00~22:00(ラストオーダー21:30)

参考記事:

タイ人も驚く本場の味エスニックレストラン・タイランド/ワンズタイム

↑、ほとんどの情報が網羅されています。これをみれば大体ワカる。ところがね、プロして犯してはいけない致命的ミスがあります。(ワタシは不親切なので、いちいち教えてあげたりしないの。友達でもないし)←訂正されました。このカキコに反応されたご様子。

タイランド:北海道新聞グルメ情報行ってみたいお店『帯広』編35位('08/5/31現在)
↑、コレ書かれちゃうと「端萬記」は結構きつい。秀逸な補足記事です。

エスニックレストランThailand/食べ歩き日記ver.2
↑、「食べ手の視線」での店や料理の様子が極めて良く伝わってくる記事。

 メインはタイランドの矜持がココに表現されているな画像。





 辛味、酸味、甘味が絡み合い、ハーブの香りが食欲をそそる料理の数々。「帯広にいながら、こんなに本格的なタイ料理が食べられるとはと驚かれることも多いですね」とオーナー相沢和正さん(43)が胸を張る通り、「まさに本場の味」と評価は高い。タイ人たちも母国の味を懐かしむ。

 相沢さんは十勝管内上士幌町出身。大学在学中、バンコクのオーケストラのトロンボーン奏者として渡航。音楽家として活躍後、日本と行き来しながら、千葉でタイ料理店を10年ほど経営した。

 北海道に戻り、帯広に店を構えたのは2000年4月。調理は千葉時代にタイ人の料理人のもとで腕を磨いた妻の友美子さん(38)が担当する。

 タイ料理はパクチー(香菜)やハーブのレモングラス、ナンプラー(魚醤(ぎょしょう))などなじみのない食材や調味料も多い。日本人好みに味を変える店もある中、「本物を提供したい」と辛さ以外はタイの料理人直伝のレシピそのまま。調味料もすべて本国のものを使用している。オープン後もしばらくは幾度となくタイを訪れ、味を確認したほどだ。
(北海道新聞HPグルメ情報タイランド[帯広市][各国料理]行ってみたいお店『帯広』編35位 ('08/5/31現在)より抜粋)

 上記に書かれていることが味に関しての全てなんじゃないでしょうか。もうこれ書かれてしまうと何も述べる必要はないでしょうね。もう、黙って味わうしかありません。あとは、好きか嫌いかだけでしてね。ワタシはもう、なんの不満も不足もございませんでした。「ああ、これがタイ料理なんだね」と。


ヌードル、ライス系メニュー


スープ、サラダ系メニュー


カレーライス、一品料理Ⅰ系メニュー


一品料理Ⅱ系メニュー


コースメニュー


ドリンク、デザート系メニュー



春雨サラダ(ヤムウンセン)です。香草たっぷり、しかも温かいというので意表をつかれました。酸味がありますんで、もうすっかり気分はタイ料理、という感じ。


香りづけに干しエビなどもチラっと


 実はこのお店に訪問したのは2回だけです。最初はオープン(2000年4月)当初の頃、そして2度目は1ヶ月前。見事にカワラないお店です。これはもう、店の方針がビシッと決まっているからなんでしょうね。「この味でいきます、この接客でいきます」


出ました!これが(魚の)浮袋のスープ(クラポ・プラー・トゥン)記事にするかどうか微妙な気分だったもので、お玉除けるの失念しちゃいました

 これ、店の姿勢として重要なことでしてね。進化は必要なんですよ、常に。タイランドさまも着実に洗練の度合いを増しているはずです。でもね、基本線はカワっていない。だから、お客さまが安心できるんです。「タイランドに行けば、ちゃんとしたタイ料理が食べられる」っていう信頼感は実は非常に大切。日常的に味わう方が比較的少ないジャンルですから、なおさら必要な気遣いかも。




ね、この白いぷよぷよってしたのが問題(笑)の魚の浮き袋。なんの魚なんでしょうね、そういえば。油で揚げてあるんですって。ですから、味のない油揚げという感じ。スープのお味をたっぷり吸い取りますので、微妙な食感とともに味わえます。なんでもタイの方はスナックのようにそのまま召し上がるとか。あら、記憶違いだったかしら。


味付け4点セット。手前から左から砂糖、唐辛子入り酢、ナンプラー、唐辛子。使いこなせるようになるには、何度通うことになるやら



 そしてね、本物の味を求めるお客さまは何を求めているか、についても相沢店主は千葉での10年の経験で感じ取られたのだと思います。求めているのは味だけではない、ということを。それが接客に表れているのです。「本物の味を満足してもらうためには接客も一流にしなければ」


ぷよぷよ浮き袋とぷりぷり海老の食感、エスニックなスープの味わいに舌は幻惑されてしまいます

 そして、一流の接客とは決して慇懃無礼ということにはならない。ホスピタリティをどう表現するか、が接客の全て。お客さまの身になる、ということですね。縦縞のベストと蝶ネクタイ、そしてトングで渡されるおしぼりはタイ料理の雰囲気に浸るための演出。想像するにタイの高級店での扱いなのでしょう。



ガイヤーン(タイ風焼鳥)。ナンプラーと焼酎に漬け込んだ鶏肉ですので、いわゆる鶏肉の臭みは消えています。その代わりに独特の風味が付加されるわけですね。


ガイヤーンの断面図。皮も見えますね。だから、どうしたって感じなんですけど(笑)。見る方が見るとふむふむ、となるのではないでしょうか。ワタシには皆目。


 よく思い違いをされますが、お客さまの身になる、というのは客の要望を全て受け入れる、ということではありません。場合によっては「お言葉ではございますが」といったケースもあるのです。しかし、それもこれも最終的には代金を払っていただくだけの満足感を味わってもらわんがため。納得してもらうためなんです。「Win-Win」というよりも「Happy-Happy」ですね。

 それがタイランドさまの接客に対する評価の高さにつながっているのだろうな、とワタシは捉えています。経営者でもある店主は決断も早い。今回オーダーしたランチAコースのスープは本来トムヤムクンです。連れの女性が本格的な酸味を嫌う、ということもありましたのでチェンジを申し出ました。「(魚の)浮き袋のスープに変えていただけますか。エクストラ・チャージはお支払いします」



カニのチリソース炒め。カニは当然ながら、タラバやズワイ、ましてや花咲、毛蟹ではございません。ワタリガニでございます。なんせ東南アジアの定番料理でございますれば。




とりあえず身の部分を撮ってみましたけど、じゃくじゃくって感じまでは伝わりませんねぇ。失敗画像です。


 「日本で出しているのはうちだけでは」と相沢店主が北海道新聞の紹介記事でおっしゃるのを目にして以来、「浮袋のスープ(クラポ・プラー・トゥン)」には興味津々でした。場合によっては別にオーダーしても構わないと考えていました。




南インド風チャーハン(ナシゴレン)。チリソース味でチョイ辛。まあ、本来的には日本米のような短粒種ではなくて、東南アジアで主流の長粒種を遣うべきなんでしょうけどね。米不足に見舞われた20年近く以前でしたら、容易く入手できたのですが。あの米はピラフやチャーハン、カレーライスに使うと旨くてね、重 宝しました。ご記憶あります?


 相沢店主のお答えはあっけないほど簡単でした。「浮き袋のスープですね。承知いたしました。料金はそのままで結構です

 浮き袋のスープはグレードの高いCコースで供されるスープです。それがワカっていたので、ワタシは追加料金を、と申し出ました。ところがその必要はない、と相沢店主は判断したのです。お客さまに満足していただこう、喜んでいただこう、という行為。それが結果として「して得とれ」につながるわけですね。ただそれも、味について問題があれば意味がない。自信があるのです。「恥ずかしくないものをお出ししています」


ココナッツアイスクリーム、でぇす

 メイン画像でテーブルになされていたセッティングを紹介させていただきました。「お店の構えは小さくとも、サービスはきちんとしたものを」の矜持が表現されているとワタシは見たのです。「神は細部に宿る」


タピオカココナッツミルク、でぇす


 そして、その矜持を支えている根本は相沢店主のホスピタリティにある、と考えられます。そしてそれは日本人がというよりも本来アジア人が持っているべきものではないのかな、ということを今回の記事をカキコしている最中に強く感じたのです。


 いやぁ、我ながら見事な展開だ。見事過ぎるせいなのか、最近ツッコミが極端に少ない。(苦笑)


コメント(8件)


05-31 11:03
ぽんすけアヒル @ocn.ne.jp
あぁ~タイランドさんの紹介ですね~美味しいよね~また行きたいなぁ~と読み進むと、あら?私の日記がリンクされていてビックリ。2年前の記事なんですけど・・・。

参照リンク先、地図を移動させないと詳細見れないのはわかりにくいなぁ・・・アララ・・・あーぁ(苦笑)だめですね。

> 我ながら見事な展開だ。

あんまり好きくない言動です。ごめんなさい。
これがなければ、おぉ!と思うかも・・・?




05-31 11:24
サン♪ @ocn.ne.jp
本格的なタイ料理って味わったことがないかも。
カテゴリが「中華」になっていたので「タイ料理は中華なの?」と思ったのですが、中華の影響を受けているのですね。へぇ~。

それにしても美味しそう♪
一度、本場の味というものを試してみたいです♪

ところで「我ながら~」に突っ込んでほしいという事でよろしいですか?(笑)
あと、ひとつ脱字があるような気がしますが私も不親切なので教えてなんかあげないの(笑)

(40台の駐車場って24H駐車場という事なのでしょうかね?なんだか、お店の地図を確認しようとしたら住所も違う???)






05-31 13:53
くどっち
タイランド
このお店を知ってから結構通っております。

タイで食べた、タイ料理が忘れられず

タイ料理を帯広で食べられる幸せを
満喫しております(^^)




05-31 17:41
端野 萬造
>ぽんすけアヒルさま
 もぉう、ご挨拶にお伺いする前にお見えになってしまわれましたね。大変失礼いたしました。2年前の記事であることは存じておりましたけれど、記事中で触れております通り、基本線はカワっておりませんので問題なくリンクさせていただいた次第。しっかりとしたご意見が述べられていますのでね。

 早速気付かれたようでございますね。恐らく分業で作業をされていますでしょうし、お店に対する思い入れはそれほどないでしょうから、起こるミスですわね。ブロガーが対抗できるのはこの点なんですけどね。そういった矜持でワタシは臨みたい。

 くすくす。単純に「おぉ!」って思われるの恥ずかしいじゃないですか。ですからね、ワタシあえて照れ隠しにああいったのカキコするんです。「なぁんだぁ」ってくらいでちょうどいい。これ、ワタシの芸風なんです。ご容赦くださいませ。




05-31 17:50
端野 萬造
>サン♪さま
 どうしてあなたはそうワタシの嫌なところを突いてきますかね。そうなんですよ、カテゴリー分けで困ったんですから。エスニックという区分けが本来だよなぁ、というの気付いてはいましたけれど、時間が足りなくってできなかったのよ。だから、仕方無しに無理やり「ラーメン中華エスニッ」にしましたよ。「・」取り除いて、「ク」が入らないブザマなカテゴリ。だって、字数が足りないんでうもの。

 そのうちエスニック系のお店が増えましたら、カテゴリーを増設いたしますから、それまでご容赦くださいな。それから教えていただかなくても、脱字は探して見つけだしましたから。あえて、オッキク追加させていただいております。どうぞご覧になって噴き出してくださいませ。

 あー、あなたもお気づきになられたご様子。あれ、酷いですよネェ。いつなったら訂正されるか。時折覗いてみようかな、と思っております。




05-31 17:57
端野 萬造
>くどっちさま
 辛いもの好きの貴殿がご推賞されるお店ですから、間違いはございませんでしょうし、その上現地との比較までされているということでしたら、これはもう。

 ああそういえば、コチラでコメントさせていただいてましたね、今思い出しました。

http://www.mytokachi.jp/mt.php?id=kudotchi&blog_code=112

 いつか是非、辛味対決をさせてくださいませ。負けを覚悟でチャレンジしたいなと。






08-03 19:36
Zep400
★"端野 萬造さん
 はじめまして、こんばんわ~

タイランドの マスターについて・・・
 さすがです。良く判ってますね~

あの なんともいえない雰囲気が!
 味を 
  引き出してるかもしれませんね。




08-03 21:19
端野 萬造
>Zep400さま
 良く判ってますね~、というのはお褒めの言葉だとは思うのですが・・・。相沢オーナーに対する評価として受け止めておきましょう。

 接客や雰囲気で味というものの感じ方はどうにでもなるものです。ですから、店作りというのは厨房だけではどうにもならない。腕のいい料理(給仕)人というのは、店舗そのものをプロデュースする能力がなければならない。

 しかしながら、本来持っている技量以上の味にはならない、という大前提は覆らない。もし、腕前以上の味に感じたのだとしたら、それは評価が間違っている。そう捉えるべきでしょうね。

 タイランドさまの料理は、普通に美味しいと思います。マスターがフロアにいらっしゃらなくても、それは大丈夫でしょうね。
  

2012年12月03日

焼肉KAGURAは十勝の大地から夢を追い求める

2008年5月27日(火) 09:30 ▼コメント(8)






焼 肉GURA (カグラ、火蔵)
河西郡芽室町東2条1丁目1-7 ℡ 0155-62-8929
定休日 不定休 営業時間 11:30~14:00 17:30~22:00

 参考記事
北の大地から~焼肉KAGURA/フードソムリエスタッフ BLOG from Hokkaidou
芽室「焼肉KAGURA完成」/1000店舗への道

 メインはKAGURAさまで一番カッコいいのはコレかな画像。





 その筋からのご依頼でグランドオープン前の芽室町・焼肉KAGURAさまに出かけてまいりました。もう既にホームページ も開設されておりますので、ほとんどの概要はそちらで掴むことができます。じっくり、ご覧になってみてくださいませ。


店舗外観の基本的イメージ画像と申しましょうか。古びた農協レンガ倉庫がお化粧してしまいました。コンセプトは帯広・北のレンガを愛する人々 さまとはかなり違うかなぁ、と



 で、その依頼にオモしろがって出掛けてしまうのが、マイとかちでの最凶3人組と揶揄されている、caskさま、takaお嬢さま、そしてワタシという極めて濃ユイメンバー。要するに、オープン前にハッキリものを言ってもらいたい、ということなのですね。でもね、自 費なの。だからこそ、お金を遣う側の視点になれる。さて、一体どんなことになるやら、当人たちにもワカラなかったという。


雨の日の夕暮れでしたんで、ライトが駐車場に反射するシチュエーションだったのですが、画像は見事失敗しました。やっぱり緊張してたんだよなぁ



 まだ、オープン以降ウェイティング状態が継続しているらしい焼肉だいじゅ園稲田店さまの奈良社長に「萬造さん、誉め過ぎ!」ってクレームいただきましたんで、今回、あえて端萬記には講評いたしません。確かに込みで通常クオリティのサービスの維持ができるお店というのは相当経験積んだところでも難しいですもの。一回の訪問で「もう、行かない」と見切ってしまうお客さまもいらっしゃる。



店舗正面。撮る方が撮れば、もっといい画像になったのは間違いないんで、返す返すも悔しい。ね、ライトの反射がオモしろいでしょ。うーん、もっと真剣に撮るんだった。


キャッシャーの背後にはワイン棚が、どーんと。棚ごとに温度調整ができるワインセラーも別の場所に用意されております

 若い店ですから、気になる箇所はいっぱいあるでしょう。サポーターの方々もそれはご存知。でも、専門家を呼ばずに新しい仲間でなんとか立ち上げきってみたい、んですって。茨の道をあえて選択されたワケです。そのココロ意気やよし、でございましょう。

バーカウンターの背中には見上げるばかりの棚が備えられています。全部遣いきるためには、相当高い脚立が必要でしょうね(笑)。広い空間を縦横無尽に活用されております。


ウエィティングコーナー。このオーブンは活用されるのだろうか。訊ねるの忘れちゃった


 最凶3人組は物見遊山ではありません。相当真剣に対峙したつもりです。KAGURAさまにはしっかり還元(諫言?)してまいりましたので、今後がとても楽しみであることには間違いございません。でも言い難いこと言うって、そんな生易しいことじゃありませんでしたね。わかってはいましたけれど。


VIPルーム扉。アルミではありません。を磨き上げています。VIPルームは2部屋。つなげることで8人程度を収容することが可能になるようです。


 サポーターさま、マネージャーさま、料理長さまをお相手に、味、接客については当然のこと、心構え、経営方針に至るまで1時間近く遣り取りを続けました。ま、プロ2名(caskさま、takaお嬢さま)がいらっしゃいましたんで、ワタシの出る幕はございませんでしたが。「じゃぁ、オーダー表持ってきていただいて、最初っから始めましょうか。まず、テーブルのセッティングなんですけどね・・・」



客席はイタリアン硝子で区切られております。とっても印象的。焼肉というより、ステーキハウスかバーか。


客席エントランス。恐らく雰囲気にのまれてしまうかもしれません。とても素敵な空間が拡がります



 画像、もっと一杯あったんですけど、なんせ薄暗い空間なものですから手ブレが酷くて。これでもマシなほうなのよ。もったいないことしたなぁ。


女性用化粧室
デート中にですね、女友達や別の男性にメールするのに非常に都合のいい椅子なんじゃないでしょうか(笑)活用してくださいな



女性用化粧室
手洗い用ボウルが2台。ハンドタオルも備え付け。これね、状態の維持がちゃんとできないと意味がなくなるんだよねぇ



女性用化粧室
座ってお化粧が直せるって、女性にとっては嬉しいココロ遣いですよね。さ、2次会前に気合入れ直さなくちゃ



この画像にKAGURAさまの課題が象徴的に集約されている、とワタシ断言しちゃいます。提灯ハズして欲しい


 とにかく、インテリアを含めたハードは十勝では最高級レベル。あとはそれに見合うだけの料理とサービス。これらのバランスが欠けてしまうと結局なんにもならなくなる。要するに問題は人。これらを最初から育てるには相当時間が必要なんですけれど。夢の実現のためにはある程度現実的な選択が求められるのではないかな、と。

 牛サガリで名高い、芽室ドライブインスズキさまの行方を危惧する向きもございますが全然心配いらない、とワタシは考えます。だって、マーケットが全然チガウんだもの。そうでなくっちゃ、オカしいんだもん。

コメント(8件)


05-28 13:54
taka(No.2)
ごめんなさい、あちらのメールアドレスが腐っていて、
先ほど某方からの連絡で、ようやくこちらに参りました。

先日は、本当にありがとうねぇ。
まだまだ課題が山積みという感じではありますが、
後はそれをどれだけキチンと受け止めて、
ソレを血となり肉となりにしていくか・・・です。

私は今後も定点観測として、
月に1回以上のキビチイチェックを続けますです。



天ぷら・・といわれぬようにW




05-28 19:48
端野 萬造
>takaお嬢さま
 うふふ、最凶3人組の一員呼ばわりしてしまって、申し訳ございません。こちらこそ、事業の立ち上げという得がたい瞬間に立ち合わせていただいて、恐縮な限り。望んで体験できるものではございませんし。ワタシは何の役にも立てませんでしたけれど、caskさまはサスガ流石ナガレイシ、実地指導付でしたからね。あれなら、料金いただけますね。

 課題なんてものはどこの企業でも持ち合せているものですもの。それが見えているうちはまだマシなのかもしれません。課題が見えない、であれば対策の打ちようがありませんもの。でもtakaお嬢さまがついていれば大丈夫。お役に立てることがあれば、いつでも駆け参じますから。

 天ぷらねぇ。でも、コロモは技術そのものですからね。






05-31 10:26
taka(No.2)
最凶のtakaです。

昨日は、グランドOPENでした。
なんと、だいじゅ園の奈良社長からお電話がかかってきて
「一緒に行こうよ」とw。

本当にドキドキしながら行ってまいりました♪

前回の最凶3人組の指摘が80%ほど改善されていて、
驚きました、というか、うれしかったなぁ・・・。
そして、まだ改善できていない点については、
お詫びと説明をしてくれました。

まだまだこれからに期待!という感じですが、

奈良社長も「こんな店つくりてーなー」と
イマジネーションを膨らませていらっしゃいましたよ。
そして、惜しみなく、お店にアドバイスされ、
KAGURAのみなさんも真剣に必死に聞いていました。

いやー、今後の十勝の焼き肉業界楽しみですね。




05-31 17:21
端野 萬造
>takaお嬢さま
 80%の改善というのは、80%に着手したことであろうな、とワタシは捉えます。それでもこの短期間のことですから、大したものですね。改善に対する意欲的な取組に敬意を表します。

 奈良社長のアドバイスは業界最先端レベルではなく、現在のKAGURAさまに合わせたレベルでのお話をされたと思います。それをどの程度理解し消化できるか。日々実践、検証、改善、その繰り返ししかありません。

 目指すべきもの、の方向性を見誤らないことです。






06-01 20:07
taka(No.2)
あ、フォローありがとうございます。
そうそう80%着手です。

そして、奈良さんのコメントは「天ぷらの衣」の話です。




06-01 21:11
端野 萬造
>takaお嬢さま
 営業的な結果はあせるべきではない、と考えられます。今のうちはKAGURAさまとしてやるべきことの課題の抽出、なすべきことできることのブラッシュアップ、場合に寄っては方針転換。足腰の強化がなされないとジャンプアップは不可能です。

 なすべきことがきちんとなされていれば、必ず結果はついてくる。結果がでなければ、まだ足りない、ということだけでしょうね。健闘を祈りましょう。






06-11 17:12
しょうぞう。
こんにちは!
なにか、このコメントのやり取りを見ているだけで
とても勉強になります m(_ _)m
すごい!




06-12 07:37
端野 萬造
>しょうぞう。さま
 この記事ですね、ここ1カ月間でのアクセスランキングでトップにたっております。コメント欄での遣り取りをご覧になって、面食らう方がほとんどでしょうね。まぁ、記事自体、一般的な期待に沿ったものではございませんので、そこまでたどりつけないのでしょうけれど。

 でもなかには、興味深く見守ってくださる方もいらっしゃるのではないかな、と。端萬記がそういった方々の受け皿になれればな、ともワタシは考えておりますよ。

  

Posted by きむらまどか at 05:21Comments(0)十勝ぶらぶら

2012年12月02日

ラーメンまつながで麺2.5玉を食す/スープのお味が優しくて

2008年5月26日(月) 08:00 ▼コメント(0)



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ラーメンまつなが
帯広市東6条南13丁目4-3 ℡0155-26-2690
定休日 水曜日 営業時間 11:00~21:00
5月29日(木)から6月5日(木)まで臨時休業です。当然、5月28日(水)も定休日なのでお休み。ご注意ください。

参考記事:隠密麺喰い師の備忘録
当初:自然派ラーメン めん吉西帯広店
(めん吉東店に関しての記述があります)
二代目:らぁめん藤
三代目(現在):ラーメンまつなが
モヤシマウンテン

 メインはもやしラーメンの具をフューチャーしました画像。




 前の記事では帯広豚丼界の昇り龍、とん田さまの業態転換と店舗建物の変遷について語りました。その流れで、同じ長屋の反対方向にある、ラーメンまつながさまのことにも触れておかなきゃならないな、と。


相当歴史のある店舗長屋。店舗の出入りがあるのでなんとなくフレッシュな印象はあるのですけれど。左から2軒目のラーメン店の営業に関しては情報ございません。ガスボンベはあるのだけれど。


店舗西側壁面。なかなかそれらしくて、いい字体だと思うのですよね。一応、駐車場が用意されております

 ワタシがこの場所にあっためん吉東店さまを利用し始めたのは7、8年前になりますか。「辛口もつ煮ラーメンが非常にイケる」との情報が知り合いからもたらされまして。確かにインパクトありました。他の三味(正油、塩、みそ)もしっかりした味わいで、機会があれば寄るようにしていたわけです。特段の不満もなかったので、他に行く気にもならなかったですし。


店舗北側。帯広豚丼の繁盛店とん田さまに臆せず、豚丼のノボリ

 それがある日、らぁめん藤さまに変わりました。基本的な味はめん吉さまの流れを踏襲しているというウワサを耳にしておりましたので、そのつもりで味わいましたら、これはある意味当然なんですけれど、味が違うわけです。少々味わいが物足りなかった。


 慣れ親しんだ味が変化することに違和感を覚えるのは通常のこと。これは味に飽きるとか、好奇心を持って新しい味を求めるとかいう心理よりも、ネガティブな方向に強く引き寄せます。そんなこともあって、藤さまへの訪問は控えておりました。豚丼はとん田さまのより美味しい、とかいうポジティブ情報もあったのですが、「なにもラーメン屋に豚丼味わいに行く必要もあるまい」と。


入り口には盛り塩がしっかり置いてあります。ラーメン店では珍しい


 このワタシの印象とは全く無関係に、らぁめん藤さまは好調に推移されたのでしょう。音更町木野に店舗を新築移転、らぁめん創房 藤に進化されたご様子。2種類用意されているというつけ麺は味わってみたいな、と考えてはおりますが。


 そして、その後やはりめん吉さまの流れを汲むというラーメンまつながさまがオープンしたわけです。もう1年以上経過しているはず。で、初めて訪問した時に注文したのが、ほるもんラーメン(辛みそ)。やはり、この場所での原点は辛口もつ煮ですもの。よしゃあいいのに、大盛、しかも半熟煮玉子をトッピングしてしまったものですから、1千円ですよ。ラーメン1食にこの価格というのは、高くなってしまったものです。



ざるラーメンでございます。麺を日本蕎麦に変えてしまっても、全然違和感がないプロポーション。



ゴマをかけてあるのが日本蕎麦とは違いますね。麺の量は通常の1.5玉分(同店比)。確かに、「あ、多いな」とは一瞬思うのですけれど、「ふむふむ」と食べ始めてしまうとすぐ無くなってしまいました。


つけだれは、かなりしょっぱい。でも、日本蕎麦用としてはかなり甘い印象。かつおも効いている。

 印象としては、めん吉風の味わいながらもそこはオリジナル。優しく丁寧と判断するか、個性が弱く特徴に欠けると判断するかは評価の分かれるところでしょう。平均的な水準以上ではありますので、ワタシは前者と判断しました。ただ最初っからガツンと説得、納得させるには味わいの材料に乏しいのかもしれないな、と。それとホルモンの量が迫力に欠けました。ホルモンのごろごろ具合でしたら、中華・ラーメンの上海さま(西2南24)のホルモンラーメンが圧倒的。これでもかっ、てくらい入ってますんでね。


ラーメンとセットメニュー。ね、い字でほるもんラーメンって

 メニュー表をみるとワカリますが、ほるもんラーメンは後から加えているのですね。想像するに、めん吉さま、藤さまと辛口もつ煮の系譜が継続されましたから、このメニューに客がついているワケです。それで要望が多くて復活せざるを得なかったのでは、と。


もやしラーメンはまつながさまの基本4味全種類対応。正油や塩でも、というのは珍しい

 ですから、ほるもんラーメンは辛みそ専用メニュー。そして、メニュー表に載っていないメニュー(店内掲示)があることにワタシ気付いてしまいました。それがざるラーメンともやしラーメン。正油や辛みそについてはあちこちで散々紹介されていますんで、「端萬記」としては折角の機会でもあるし、違ったところで攻めてみましょうかと。



もやしラーメン正油。「もやし!」というような自己主張はそれほど感じられません。まぁ、確かにモヤシマウンテンみたいなのは例外中の例外ですわね。



ねぎとメンマとチャーシューをよけてみました。もやしはしゃきしゃき感を多く残した、あっさりとした炒め方。余計な味はついていませんので、どのスープにも合います。


もやしラーメンには意外なほどハギレチャーシューが入っておりましてね。これで百円増しなのですから、お得なトッピングなんじゃないでしょうかね。

 今後もいつ来ることができるかワカラない、という危機感も手伝って、いっぺんに注文することにしました。もちろん一緒にもってこられても麺が延びるばかりで仕様がないですから、「最初にざるラーメンを。食べ終わる頃にもやしラーメンを」と。ヘンナお客さま、と思ったでしょうねぇ。



もやしラーメンはもやしと麺の食感の差を楽しむのが本道。一気につかんで、ワシっとまいりましょうね。


最初っから、結構香辛料が入っています。ワタシはなにもかけずにそのまま食べました

 ざるラーメンの進行具合をしっかり御主人がご覧になってまして、「もやしラーメン、作ってもよろしいですか」と声を掛けてくださいましたね。「おとなしい店主が作る、おとなしめの味。しかし弱い味ではない」と札幌ラーメン喰楽部公式ブログにて紹介 されていたのを思い出しました。

 全然関係ない話題ですけど、あのラーメン山岡家さまの社長さんて、山岡家の開業前に帯広で3年間生活されて、北海道が大好きになったって、話し が。へー、山岡家さまって、札幌が創業じゃなくて、茨城県牛久市なんだ。今は札幌に本社ございますけれど。

 まんぞうのへりくつNo.1005で述べた、アゲるのを断念したのがラーメンまつながさまのほるもんラーメン画像を遣った記事。あきらめた時点で、リベンジのためには「ざるラーメンともやしラーメン、両方押さえるしかないっ!!」って決めてましてね。ですから、ざるラーメンのポーションを見て、「これ、麺1.5玉分ですか?」と確認したときも動揺はありません。だって、半玉増えるだけですもの。



ちょっと隠れてしまってますけど、山椒もしっかり用意されています。豚丼にも力をいれています、という姿勢の表れかと



 少し考えたのは、「もやしラーメンを何味にするか」だけでしてね。まつながさまの基本は醤油味なんだろうな、と思ってましたし、もやしと醤油味の組合せを考える御仁は少数派であろうことを考えて、あえて札幌ラーメン的定番組合せ、もやし味噌味をハズしたわけです。まつながさまの本流とワタシが考える正油の評価もしたかったですし。


 なぜ、正油がまつながさまの本流であろうと判断したかというと、やはりめん吉さまの本流が正油ラーメンにある、と考えているからです。おそらく、店主がめん吉さまで修行された以上、一番きっちり作ることを求められたのはラーメンの基本である醤油ベースの味付けでしょうから。

 嫌な味のもので満腹にしてしまった場合、お腹の具合と反比例するように精神的に満たされないものをワタシ感じてしまいますけれど、ラーメンまつながさまを後にする際には、爽やかな印象が残っていました。2.5玉を一気に収めたにも拘らずです。これはやはり、優しいスープが為せるワザなのでしょう。  

2012年12月01日

とん田の豚丼で見えてくるもの/流れ移る店舗の歴史

2008年5月22日(木) 08:30 ▼コメント(8)




帯広名物ぶた丼とん田(とんた)
帯広市東6条南16丁目3 ℡0155-24-4358
定休日 曜日 営業時間 11:00~18:00

参考記事:ロース、ヒレ、バラの3種類が掲載されてます。珍しい!

ぶた丼のとん田
帯広】豚丼食うなら「とん田」がイチバン!
 秀逸な紹介記事です。
ぶた丼のとん田

 メインは「色が少々変だけど許してね」のバラぶた丼肉大盛アップ画像。






雪が見えますでしょ。この訪問は昨年12月のクリスマス・イヴの午後2時頃


 もう気がついたらスッカリ繁盛店になってしまっていた、という帯広豚丼のとん田さまですけど、開店が2003年のことですから、まだ5年しか経っていない。これって、スゴイことだなぁ、と。もう、昼時になるとお客さまが並んでいる、というイメージしかないですものね。相変わらず、日曜日はお休みですし。


標準で味噌椀が付いてきます。中央部に木のフタがしてあるのがたれ。好みに応じてかけます。こういったサービスも画期的


 開店当初からの売りは、「お肉の部位が選べる、お肉の量が異なる、お肉とご飯とそれぞれ大盛にできる」でした。これは帯広豚丼の歴史において、コペルニクス的展開(←本当は転回よ)であったとつくづく思います。良く知られることですけれど、とん田ご主人の武田良美さまは元お肉屋さんです。

 業務用小売は当然のこと、もうちょっと違う形態のお店の営業にも携ってまして、「商売上手」は業界で知られたことでした。そういった方だからこそ、飲食業それも成熟した料理といえる帯広豚丼販売に参入するにあたって、成功するには何が必要か、というのしっかり考えたと思うのですよ。


底に濃いいのが見えますよね。これが武田精肉店伝統のたれ

 味の決め手である「たれ」については、自信があったと思います。帯広のお肉屋さんであれば、たいていオリジナルのたれをお持ちで、それぞれファンがついていましたからね。最近はお肉屋さん自体が減少傾向にありますから、少々残念なんです。でも時の流れには逆らえない。

 ただ、たれだけでは勝負に勝てない。当然業務用の顧客が豚丼を扱っているのを知っているわけですから、それは十分熟知していたはずです。では何をするか。

 豚を1頭さばきますと色んな部位がとれます。ロースばっかりとか、ヒレばっかりとかはありえないワケですね。バラもあれば、カタやスネ、アシなんかもある。ホルモンだって。で、需要量がそれぞれ異なるわけですから、当然そこに人気に応じて価格差が生じる。お肉屋さんですから、そこの部分はよくワカっているわけですよ。ロースやヒレは業務用としても家庭での調理用としても人気が高い。

 それを利用したのが、お客さまにお肉の種類を選択してもらうビジネスモデル。ここにあるのは顧客本意の姿勢なんです。そこに成功の本質があるといっていい。食べたい部位をお客さま自身が選ぶわけですから、満足度は当然高まる。加えて、肉の部位の価格差は量というワカリやすい基準で還元する。



脂身の多いバラ肉には、山椒のピリ辛が実によくマッチする。まさに豚肉による、うな丼。このお肉は現在売り出し中の十勝しかおい豚『ポックルポーク』生産業者の中核、鹿追町倶楽夢農場産の肉。永年の盟友、帯広・有澤精肉店さまのお墨付き。実は有澤さまについても語るべきことは多いんですけど。




帯広豚丼の醍醐味は、なんといってもたれが沁みたご飯。濃厚甘めの味付けが、吉野家豚丼と並んで語られることを拒否しておりますよ。これぞまさに、帯広十勝の伝統なんです。


山椒と並んで胡椒も。帯広豚丼が家庭料理として愛されていることをとん田さまは良くご存知かと


 知られていない事実ですけれど、豚丼屋になる前は同じ場所で武田精肉店さまは営業していました。その期間はそんなに長くはなかったハズ。5年はやっていないんじゃないでしょうか。恐らくそれは予定通りの行動であったのだろうな、とワタシ睨んでます。精肉店の営業って、体力ものすごく必要ですから。現在ご主人はたれの製造を専門にやられている、と耳にしたことがございます。豚肉の焼き場も大変ですもの。

 お肉屋さん30年の歴史の大部分は帯広市内中心部で養われたものです。あれぇ、今の北のうまいもん通りで営業していたんだっけな。どこだったかなぁ。30年以上前の帯広中心部といえば、それは今では考えられない活況を呈していたはずです。競争も激しかったでしょうけれど。だって、市内に大型店なんて存在してなかった時代。極端に言えば、全十勝の住民が帯広駅北側に集まってきていた、といっていい。


両側にタバコの自販機が置かれているのは、斉藤たばこ店の名残なんでしょうね。とん田さまのカウンターに灰皿が置かれているのもその流れかな



 その頃現在のとん田さまの場所ではたばこ屋さんが営業していました。確か、斉藤さんとおっしゃったはず。その名残が今でもあるようですね。たばこ屋さんってのも、ほんと見なくなってしまいましたね。ワタシ、たばこを吸っていた期間はございませんけれど、それでも一抹の寂しさを感じてしまいます。


 そんなわけで、端萬が語る「とん田さまの豚丼」でございました。見事なほど、他の記事と切り口が違いますね。というか、こんなことしかカキコできないのよ、ワタシってば。



コメント(8件)


05-23 11:40
ピョン子
こちらですね~、とぉっても気になっているのですが、
混んでるイメージがありどうも足が向かないのですよ。
基本的に並んでまで食べるのはあまりすきじゃない(好きな人はいないか?)ので、会社からは近いのに行けない場所であります。

でも豚丼は大好きです♪
誕生日に何が食べたい?って聞かれ豚丼!と答えたほど。是非一度尻込みせず伺ってみたいと思います。
あぁ~、山椒&胡椒いいですね。
絶妙だと思います。私は山椒派ですが。

タレが沁みたご飯!たべたぁい・・・デス。




05-23 23:30
端野 萬造
>ピョン子さま
 「とぉっても」で始まり、「たべたぁい」で締めるなんざぁ、なかなかのヲヤヂィ殺しとお見受けいたしましたが、いかがでございましょうか(笑)。

 まったくの平日で午後2時をまわれば、そんなに待つことはないのでは、と。ワタシがお伺いした去年の12/24は振替休日でして、時間は午後2時半頃。店内は一杯でしたけれど行列はなかったですもの。そして、席についてから、箸をつけるまでで約30分。

 そうですねぇ、豚丼で行列のできる店はあと2店舗存じておりますけれど、価格等総合的に勘案して、一番真っ当、なのはとん田さま、とワタシは見てます。並んでも後悔することはない。他のお店でしたら、ワタシは並びません。

 お店帯広豚丼で、最初っから胡椒をかけて供するのは、札内中央町の竹葉寿しさまの豚丼。初めての時は驚きました。「こんなのあり!?」

 ありですぅ。(←ワタシがやっても、気味割悪がられるだけね)




07-20 19:53
kou99
ながすぐる~






07-20 19:54
kou99
ながすぎる~でした




07-20 22:46
端野 萬造
>kou99さま
 貴殿のコメントが苦情なのかご親切なアドヴァイスなのか、あるいは嬉しい悲鳴なのか、余りに短すぎて意図を掴みかねておりますよ。

 一般的なマイとかちブログと比較しまして、「端萬記」は圧倒的に長文です。この記事に限ったことではございません。それがワタシのスタイル。ワタシなりに必要性があってやっていることですし、そのスタイルにそれなりの支持がある、という自負もございます。

 ちなみにGoogle Analyticsによりますとこの記事の直近1ヶ月間のPCによるアクセスは113PVで平均閲覧時間は2分26秒。記事の閲覧としては短いほうでしょうね。「端萬記」のほかの記事ですと4分を「強いる」ものもありますので。

 情報の取捨選択は、読者さまの自主性に任せております。お店の紹介であれば最低限必要と考えられる情報をあえて先頭におき、「余計で冗長な」部分を読まずして済むよう、配慮しているツモリです。
(続く)




07-20 22:47
端野 萬造
(続き)
 それで安心して、書きたいことを延々連ねるワケです。「ツマンなくてもいいの。自分のためのメモだから」
 一読して記事のタイトルと内容がなかなか一致しないことが数多いのは決して意図しているワケではございません。カキコを進めているうちに書き留めておきたい事実や事柄が噴出してしまうことがままあり、その流れに任せる結果、タイトルと内容が乖離してしまうのです。

 まぁ、ワタシにとってのタイトルは記事カキコの動機付けと読者さまに対しての惹句としての意味合いなんでありましてね、内容と相違していても極端な話し構わない。「ご迷惑かけて、申し訳ありません」

 そんなわけで、コメントですら長々とカキコしてしまうのはワタシの「芸風」。アクセス数が欲しいだけなら、分割するなりして記事数を増やせばよろしいのでしょうけれど。そんなアクセスはワタシにとって意味がございませんので。ま、こんなとこでしょうか。




08-03 19:41
Zep400
★"端野 萬造さん

こんばんわ。

とん田さんの 評価は
 私も 十勝の中では
 値段に対して 
  満足度100かと思います。
  




08-03 21:36
端野 萬造
>Zep400さま
 くすくす。ワタシ、豚丼の価格については一言も触れておりません。そして、とん田さまの価格について、決してお得とは思ってはいないんです。あれは相対的に見て、お得な感じがするだけで、価格としては真っ当に過ぎない。他が高すぎるンですよ、実は。

 花畑牧場の豚丼価格1,450円なんていうのは論外でありましてね。ホエーなんてものは、味(すなわち脂身)にはほとんど影響を与えない。これは養豚関係者なら、皆言っていること。まぁ、それは別の話し。

 ただ、その真っ当さは正当な評価を受けているな、と。それが行列につながっております。地元客比率が高いのも特徴かと。

 元祖ぱんちょうさまや駅中ぶたはげさまで行列しているのは、ほぼ豚丼初心者の方々だけですもの。全く評価の質が異なるということですよね。新参とん田さまでの行列は、他の豚丼取扱店への強烈なアンチテーゼであるな、と。  

Posted by きむらまどか at 07:22Comments(1)帯広近郊/和食・居酒屋

2012年11月26日

カツスパゲッティボロネーゼを007は口にしたか/アルシノエ

2008年5月21日(水) 08:20 ▼コメント(6)



この画像はおさるのかぐや彩優木さまの記事より、許可を得て引用しております。どうにもワタシ、上手く撮れなくて。

ラウンジアルシノエ

帯広市東1条南21丁目12-1 ℡ 0155-26-1665
定休日 隔週曜日 営業時間 9:00~21:00

 参考記事
 おさるのかぐや彩優木ブログ:この記事で存在を知りまして
アルシノエはリーマンのサンクチュアリ?
 くろにっき 満足VS体重since2005:さすがです。初出は2006年3月
アルシノエ

 端萬記
塩味あんかけが手造りの矜持/アルシノエは鉄南のサンクチュアリ
仕上げは3人前パスタ/『あるよ』のnoiseで打ち止め?!
カツスパ元祖はドコだ?!/ラポロ・レストラン大和で
オムドリア?!/ナポリカツスパのサンジュリアンはコラボがお好き

 メインは「これが今回一番おいしそうかも」スパゲティカツ大盛画像。






スパゲティーカツ大盛。中央部に穴を開けて細工をしたのは端萬


 雑誌BRUTUS(1980/11/15)の特集は「戦中派恨みの標語が復活しそうなとき、我われはぜいたくは敵だ!と、あえて一字加え独善敢然奮然と言い放ってしまう。」でした。当時高校生のワタシはこの号の内容に痛くココロを奪われまして、いまだに手元に置いてあるのですが。



この爪楊枝の頭の出し具合で盛りの凄みが伝わりましたでしょうか


ミートソース以外の具で、ポイントになるのはやっぱりマッシュルームでしょう


 この特集、数年後に続編も出ておりまして、普段ブルータスなんか気にもしないのに、そういう時は何故か気がついてしまって、やはり購入しております。ただ、それは正直大した内容ではなくて、後日処分してしまったはず。


チーズはとりあえず下品なほどたっぷりと。そのごてごてさが旨さを加速します

 で、1980/11/15号の中で「我われはまず007にぜいたくを学んだ。」というページがございましてね、まぁ、ジェームス・ボンドのこだわりがさらっと記述してあるわけですよ。時計、スーツ、クルマ、アタッシェ・ケース、ピストル、酒、煙草、石鹸に至るまで。あれ、そういえば女性(エージェントさま!?)のことは書いてないや。


お肉の厚さは控えめですね、どちらかというと。いいのよ、トンカツであれば

 食べ物についても当然こだわっているわけです。例えば「ボンドはいったん食べ物や飲み物になると、非常に好き嫌いが激しい。彼は自分が欲しいものを正確に知っていて、それを要求するためには、どんな無作法もかえりみず相手方にそれを求める。たとえそれが、つまらぬ煎り卵であろうとも」。

 そして、見開きページ左上で画像とともに記述されているのが次の一文。「自然療法の病院で毎日毎日健康法によって牙を抜かれたボンドの頭に浮かんだのは、俗っぽいスパゲッティ・ボロネーゼの大盛り。空きっ腹にごってりと食べるのがなによりのぜいたく。高級品志向はこの際、無用だ」(スパゲッティ・ボロネーゼを3人前食べた記事はコチラ


 果たしてジェームス・ボンドが「スパゲッティ・ボロネーゼにポーク・カットレット添え」(←早い話がミートソーストンカツスパゲティ、すなわちミートカツスパ)を召し上がったかどうかは知りませぬけれど、帯広鉄南アルシノエさまでは、ごってりとした一品を味わうことができる、ということをご紹介したかったまで。


パスタは太くて、ふにゃふにゃ。まさに喫茶店クオリティでして、これはこれで味がある


 スパゲティーミートカツについての考察は拙記事「カツスパ元祖はドコだ?!/ラポロ・レストラン大和で」で少々調べておりますので、参考になさってくださいまし。残念ながら、本家の釧路泉屋さまにはまだ訪問できていません。


鉄板フライパンの大きさ、これで感じていただけます?


 いやぁ、今回の画像は見事に全滅といってもいい状況。あきらめて、最初っから照明遣えば良かったと思っても、もう後の祭り。ワタシの空きっ腹にあらかた収まってしまった後でしたとさ。せっかくの機会でしたのに、残念やら申し訳ないやら。




たまねぎが一杯入ってましてね、嬉しかったですぅ


 今回、テーブルに注文を聞きにきてくださったお姉さまがね、「あ、この間カウンターで大盛オムライス召し上がった方でしょう。あはは。」って。結構憶えてくださっているものですねぇ。


コメント(6件)


05-21 08:49
ぶー
なんですか!?あまりにアップするスピードがシューマッハの如くですよww

先日チャイで(週間になってから内容の薄っぺらさに最近辟易……)にミートカツが特集されていましたのん。さてラーメン…は置いといて。お次は何をテーマに喰い行脚をするのか考えあぐねていたのですが…夏も間近だし浦幌や郊外にも足を運べる、と。アルシノエさんを皮切りにミートカツで攻めたいと思いますww



05-21 13:30
くどっち
スパカツと言えば釧路・泉屋
そして
浦幌の大和、うらほろ亭
ですが
帯広でも最近増えてきたんでしょうかねー

一度味わいに行かねば!

泉屋フリークのくどっちでした




05-21 20:35
端野 萬造
>ぶーさま
 シューマッハさまでしたら、素早くかつ重厚な走りをされましたでしょうけれど、ワタシの場合は毎日記事アゲますとなにカキコすべきか、ワカらなくなるわけですよ。

 今回は007を登場させてしまうというわけのワカらない展開になってしまったのもそれが理由。ボロネーゼにはチーズをごてごてかける、という記述がブルータスにあったように思い出して、探してはみたものの、そんな記述はなし。で、もうしょーがないですから、そのまま行っちゃえ、ですよ。時間もございませんし。

 ああ、そういえばチャイさまでなにか特集組まれてましたね。意外なほどミートカツに取組まれているお店が多かったような印象を持ちました。

 しかし、相変わらずの探究心。あ、そういえばナポリカツスパの大樹サンジュリアンさまのこと今思い出しました。リンクしておかなくちゃあ。




05-21 20:44
端野 萬造
>くどっちさま
 スパカツ元祖、の泉屋さまの地位は揺らぐことはないでしょう。ちなみに釧路から始まったスパカツ街道は浦幌、帯広を通り、札幌レストラントキワさまを経由して、一体どこまで続いているのか興味深いところです。

 しかし、くどっちさまも「行かねば!」ならない店が増える一方でございましょ。大変ですわね、お察しいたしますわぁ。






05-21 21:17
七誌です。 @plala.or.jp
こんばんは。萬造さま。

萬造さまの文章には愛情がありますね。

寶來さまと同じように、素材が何だとか、どこそこの物を使っているだとか、茹で加減はアルデンテだとか・・・そう言ったまどろっこしいことは気にしちゃいない。

格好なんかどうでもいい、下品で結構だがかなりの拘りを持つその道の商売人。

ケチつけるやつは出てってもらって結構だと言う昔気質みたいな職人さんに惚れてお店に通う常連さんみたいな・・・

そう言った方に認めてもらってたまにサービスされるとなんか物凄く嬉しいですよね。

それにしても今日のヒット数・・・凄いですね。

このまま突っ走ってください。




05-21 23:20
端野 萬造
>七誌です。さま
 正直、今回の記事に関してはどうしたもんか困っておりました。なんせカキコする材料はないは、画像は酷いは。でも紹介したいは。記事にするのは本来的にムズカシかったのですが。

 かなり、苦し紛れなのですけれど、それでも一読の価値はあるかと。でも、二読三読には耐えられませんね。貴殿が「まどろっこしい」とおっしゃることも書けるものなら、ねぇ。

 たとえ否定的批判的なコメントであっても、どういった思いでそのカキコをしているか、については文章全体に現れるのではないか、とワタシは考えています。書かなくてもいいことをあえてカキコする、というのは別に注目を浴びたいわけじゃない。

 あえて貴殿に述べることではございませんけれど。褒めながら育てるっていうのは、面と向かえば可能でしょうけれど。いちいち、そんなことやってられないもの。

 やっぱり、ワタシが興味あるのは人、なんでしょうね。
  

Posted by きむらまどか at 05:11Comments(1)帯広近郊/洋食・パスタ

2012年11月25日

さらばモンヴィル/惜しまれつつ愛されつつ。そして伝説となる。

2009-09-18 22:51:02|▼コメント(13)




このお花を持って、開店数日後に出掛けていったのよ。

9月18日をもって閉 店されました
Restaurant et Bar MontVille
レストランバー モンヴィル

札幌市中央区南4条西5丁目第4藤井ビル7F
℡ 011-251-8845

参考記事:
くつろぎペンギンに癒されて/モンヴィルのホスピタリティが秘訣
新鮮野菜の優しさとチカラ強さと/ペンギン・バー モンヴィル

 ペン吉とケティちゃんは明日、札幌から去ってしまう。二匹で懸命に巣作りしている最中だったのにね(泣)

 今晩で最後。予約客だけで満席ですって。しかも、予約客が帰ると閉店を惜しむ常連客がやって来る。お帰しするわけにはいかないから、やっぱり満席。もう出すものもないのに。

 芸術的な味わいの食事、ノンクレームの心地良い接客。みな、その記憶から逃れられないみたい。

 HBCラジオ、元カーナビの田村美香さまのお姿もありましたね。

 ペン吉とケティは疲れ果てて、もうとっくに寝てる。彼らは自分たちの運命をまだ知らない(悲)

 ゆっくり、お休み。
 ↑、は当初つぶやき。

 メインはワタシの名 代として札幌に派遣された花束。





 そんなワケでワタシは札幌に滞在していたワケではございません。残念ながら。花束はね、イン・ザ・スィートさまに入っているフラワーショップハグフラワーズさまでお願いしました。「札幌に本店があるから、花キューピッドでは対応できないことが出来ちゃうの♪ ¥3,150以上のお花なら市内配達無料」

 札幌ススキノのオアシスとして一部の方々に熱烈な支持を受けていたレストランバーモンヴィルさまが閉店されてしまいました。公式的な告知はされませんでしたけれど、噂が噂を呼びましてね。先週あたりから、もう常連さまラッシュの状況が続いていたようです。

 皆さま異口同音なのは「どうして、閉店するの!? いつ来ても混んでいるのに!」であり、「次のお店はドコでやるの? 教えて!」であったとマネージャーmadokaさまから報告を受けております。

 林シェフ(経歴と実力は北海道ホテルの工藤総料理長を凌駕するとワタシ睨んでおります)と木村マネージャーのペアが紡ぎだすマリアージュは前店時代からのファンを引き継いだだけではなく、ここモンヴィルさまにおいても新たなるファンも創造されました。

 ススキノという土地柄、本格的なフレンチレストランとしての展開は難しい、という判断からレストランバーとしてカジュアルな展開を選択せざるを得なかったことが、モンヴィルさまを一部事情通の方々に実力を評価されるに留めてしまったことは否めない事実。

 新鮮野菜の美味さをそのままに、温野菜として提供する調理法、ウォーターオイル焼きの開発などもっと注目されるべきだったのですけれどね。



千葉産葉たまねぎのウォーターオイル焼き

 放送局関係者にもファンが多かったのですけれど、皆さん自分が寛ぐための場所としての利用でしたからねぇ。まぁそれも仕様がないことであろうかと。




鯵のマリネ・ワインヴィネガーソースとともに


 そう。札幌の政財官界の方々やファイターズ関係や上場企業札チョン族に至るまで、皆さまが「隠れ家」としてご利用されてましたもの。一部上場の調味料メーカーの有名社長さまが林シェフの技術に感嘆して、東京にご招待されたという隠された事実もございますよ。

 色々な経緯がありますから関係者にはそれなりの想いというものがございますけれど、少なくともモンヴィルさまを繰り返し訪れたことがある方には幸せな記憶しか残っていないでしょう。

すすきのに、つがいのペンギンがらしているカジュアルだけどしっかりしたフレンチのお店があったの

 いいお店、レベルの高いお店、評価されうるべきお店が必ずしも残るわけではない。「それが商売というものです」

 それでも記憶に残るお店という存在をワタシは愛し続けることになるのでしょう。

 ああ、古巣に戻ったペン吉とケティ。新しい仲間と仲良くやっていけるのだろうか。
YouTube動画
[video:http://www.youtube.com/watch?v=hycGBgacvAA]


コメント(13件) [設定を変更する]


2009/9/19
ジエ @nttpc.ne.jp
大変失礼なのですが、端野萬造様はノーマルな男性ですか?
言葉尻があちらの組合の方なのかな...
とブログを読ませていただくたびに感じるのですが...


2009/9/20
端野 萬造 @nifty.com
>ジエさま
 全然失礼でも蜂の頭でもございませんよ。エージェントさまからメールが入りましてね。「それって私が『おこげ』ってことかしら♪」

 生活感がない、とかユニせっくすっぽい、というのは女性からよく寄せられる感想です。そーいえばワタシ、デートは女性としかしません。プライベートでもお仕事関係でも男性と食事や呑みをすることがないわけではないですけれど、まさに「お付き合い」。

 「オトコオトコ」したものには知性を感じないのですよ。ですから、できるだけ自分をそれから遠ざけるようにココロ掛けております。「基本は永六輔さまであり、田中康夫さまですからぁ(笑)」

 お目にかかる機会があればすぐご理解いただけるでしょうけれど、見てくれは「ただのきったないヂヂィ」ですから、ソチラ方面の方々にはきっとモテないと思うんですよね(苦笑)

 「でもね、現在休業中の某店には行きたくないの。怖いから(汗)」


2009/9/20
ジエ @nttpc.ne.jp
そうなんですか。
安心しました...って何が(笑)
書き言葉がそうなので、しゃべり言葉も
「ごめん下さいませ...」なんておっしゃっているのかな~なんて勝手に想像しておりました。

某店とは、地下のあのお店でしょうか?


2009/9/21
端野 萬造 @nifty.com
>ジエさま
 安心? ふふふ。確かにデートは女性としかしない、とお答えしましたけれど、ワタシが男嫌いの性同一性障害だとしたらいかがです? そういった意味で女性としかデートしないですし、女性もワタシのことを男性としては見ていない、ということも成り立つわけです。「多重構造の倒錯(笑) だから安心するのはまだ早い」

 見てくれがただのきったないヂヂィですし、声のトーンも低いですからそれほど意識されないとは思いますけれど、口調やニュアンスには相当「オネェ」が入っていると思います。「男性には全く媚ませんしね。特にオカマは苦手(苦笑)」

 地下のそのお店のオーナーとシェフにお会いしてお話ししたこともございますよ。背中に悪い汗をかきました(笑)

 よしもとばななさまの小説『キッチン』には母(元は父)という存在、「えりこさん」が登場しますけれどワタシの場合はもっと複雑かも知れません。


2009/9/21
madoka @e-mobile.ne.jp
 萬造さま。おはようございます。

 モンヴィル最後にふさわしい記事を書いていただき、本当にありがとうございます。


 オープンから約3年。駆け足のような月日でした。すすきのという地区での営業は初めての試み。いろんな試行錯誤の年月でしたね。そして結果として閉店という選択をしなければならなかった事はとても辛い事ではありましたが、公式の発表をしないにもかかわらず、たくさんのお客様にご来店いただき、本当に嬉しかったです。

 すすきの地区で働くという事はワタシにはもしかすると向いていないのかもしれません。そしてそれはシェフも同じなのかもしれません。しかしこれが違った場所ならどうだったのかというとこれまた答えは出ないですね。

 萬造さまのいう通り、ちゃんとやっていても商売として成り立たない。それを感じた今回の結論でした。

 つづく・・・。


2009/9/21
madoka @e-mobile.ne.jp
 つづき・・・。


 一部のお客様には絶大なる支持をいただいていながら、すすきのという地区では不特定多数を狙わなければならない。またそれだけスケールの大きすぎる店であった事は維持をしていく中で当然の事ながら圧迫していたわけです。

 通常、飲食店の場合、売り上げが下がると原価率が上がる。そして売り上げが上がると原価率が下がる。基本そうであるのですけど、この店の場合というより、シェフの技術とワタシは踏んでいますが売り上げが上がっても下がっても原価率が変わらないという事実があるんです。そしてあの絵に描いたような料理の表現。まさしくシェフの努力の賜物だと・・・。


 そして、お客様がそれを判った時にファンとなっていく。



 またまたつづく・・・。


2009/9/21
madoka @e-mobile.ne.jp
 いやはや、ながいながい。すいません。


 そして、そこに架け橋となるべくサービスの人間が、どれだけお客様に美味しいと感じていただけるかの役割をする。しかし、それがあまり必要でないのがすすきのという土地なのかもしれません。


 レストランで食事をする。それだけではないと言う事ですね。人間関係の縮図、どんな場面で、どんな思いで、どんな事になるか・・・。そう、食事がメインではないという方も多々いらっしゃいましたね。そこがシェフやワタシのコンセプトとする所と利用する側のお客様、さらに会社としての考え、すべてがずれていたのでしょう。

 そして当初から3年かかると踏んでいたワタシとシェフは、ようやくいらして頂いてるお客様がコンセプトを理解して来ていただき始めた矢先の今回の結論。


 本当に残念でなりませんでした。

 でも、これもそれもすべてはワタシの力不足。


2009/9/21
madoka @e-mobile.ne.jp
 ペンギンがいると言う事で、もっと宣伝をしてほしかったであろう会社の考え。それと反比例するようにワタシは彼ら、ペン吉とケティを広報に使う事を嫌った。


 ここがあの店の売りのひとつであろうペンギンがいるレストランの営業展開につなげていけなかった・・・。というより、頑なにつなげようとしなかった私がいました。

 どうしても出来なかった。最初の1年は絶対に情が移ってはいけないとわざと態度に出さなかったのが、ペン吉の病気の時にそれがいっぺんにでてしまいましたね。


 情と、仕事は別にしなければならない所を一緒にしてしまったんです。それはもう、可愛くて仕方ありませんでしたから。


 自分の人生何年生きられるか判らないけど、もし70年だとしたらその内の3年をペンギンと一緒にいたという事実は一生忘れないでしょう。離れることは苦しかったけど、まさに出会いは別れの始まり。


2009/9/21
madoka @e-mobile.ne.jp
 今後のことはどうするか、まだ決めていませんが、ゆっくり考えながらいこうかな・・・と。しばらくはペンギン達を思い出すだけで、涙が止まりませんしね。


 最終を飾るにふさわしい記事を上げていただき光栄です。萬造さまのココロにも、お客様のココロにも、そしてワタシのココロにも刻まれたモンヴィルは永遠に忘れることはないと信じて・・・。


 こんな店、もう2度とないなとたくさんのお客様から頂いた言葉を財産にして・・・。


 この場を借りて、モンヴィルを愛してくださった方々に感謝申し上げます。

 狭い札幌ですもの、また逢えます。狭い北海道ですもの、また逢えます。狭い日本ですもの、また必ず逢えます。そうお客様に話しながら、閉店までの営業をしていました。



 本当にたくさんのお客様に感謝です。



 ありがとうございました。


2009/9/23
端野 萬造 @nifty.com
>madokaさま
 モンヴィルの最後に相応しい記事であったかどうかは正直、自信がないというか不足であることは間違いないな、と感じておりますよ。最近、どうもパワーが落ちていまして、申し訳ありません。

 記事にもカキコしましたけれど、モンヴィルさまのお陰で多くの方々が幸せになれたことは紛れもない事実。その場所を作り上げたのmadokaさまや林シェフをはじめとするスタッフ、オーナー企業さまの努力の賜物でありますよ。

 今後、皆さまがどのような道を歩んでいかれるのかはワカりませんけれど、かつてモンヴィルにいたんだよ、というのは誇りにして欲しいな、と。
(続く)


2009/9/23
端野 萬造 @nifty.com
(続き)
 モンヴィルが本当の伝説になれるかどうかは、皆さまの今後に掛かっている部分もあるんです。「今をときめくあの方はかつてモンヴィルというペンギンの住んでいたお店にいたんですって。そのお店には○○さんや○○さんも在籍していた伝説のレストランバーで知る人ぞ知るっていう存在でした」

 偶然の出会いhttp://www.mytokachi.jp/kabamaru_7/entry/60#comment37から始まって、モンヴィルさまの最後を看取ることはできませんでしたけれど、気持ちだけでも一緒に過したかったということでこの記事をアゲました。

 今後もフォローさせていただきますから。なんてったって、愛しのmadokaさまですもの。


2009/9/28
mari* @bbexcite.jp
この記事を拝見してから、どうも自分の中で
モヤモヤ感が否めず・・・そして、どうしても
一言お礼が言いたくてコメントさせて頂きますね。

萬造さまの記事で、私もモンヴィル様を
ご訪問しましたが、それは本当に嬉しく楽しい
時間を過ごさせて頂きました。
またぜひ機会があればご訪問したいと思って
居たのですが、残念です・・・。

けれど、またいつかmadokaさまとの出会いが
あることを楽しみにしています♪


2009/9/28
端野 萬造 @nifty.com
>mari*さま
 あー、嬉しいなぁ。mari*さまのモンヴィル訪問記がございましたね。http://www.mytokachi.jp/kabamaru_7/entry/196#comment18 あの頃はブログをやっていて良かったな、と単純に思えていた時期ですね。「それこそ、歴史は後戻り出来ない(哀)」

 madokaさまのことですから、周囲が放っておいてくれないというのが実態じゃないかと想像しておりますよ。どのようなカタチにせよ、再会は叶うと思います。さらに大きなステージになるのでは、と期待しているのですが。  

Posted by きむらまどか at 13:34Comments(0)札幌出張

2012年11月25日

くつろぎペンギンに癒されて/モンヴィルのホスピタリティが秘訣

2009-06-26 09:33:17|▼コメント(4)

この記事、あしかけ8日かけて完成させました(嘆息)

 アンソロジーの締切(6/30?)が近いってのに。こんな余裕はないハズなのよ。なんにも手をつけてない。





Restaurant et Bar MontVille レストランバー モンヴィル

札幌市中央区南4条西5丁目第4藤井ビル7F ℡ 011-251-8845

年中無休 営業時間 月―金17:30~25:00(L.O.)
土日祝 17:30~23:00(L.O.)ペン吉とケティにお会いになるなら、21:00前が無難かも。

参考記事:
ペンギンは うつ伏せになる!! うつ伏せなる?! うつ伏せになる??/レストランバー モンヴィル
ケティの羽根が ?! 抜けるっ!!抜けるっっ!!抜けるっっっ!!! vol.4/レストランバー モンヴィル
↑、vol.1からvol.7までございます。興味深いですよ。
この小窓はナンダ?
笑顔になれるペンギンズ・バー/札幌ススキノ・モンヴィル
↑、3年前のぺん吉とケティちゃん画像が見られます♪

 メインはmadokaさまのブログから無断拝借のペンギン画像。よい子の皆さんはマネしちゃ駄目。





(前略)
 扉を開けてくださったので、間近で撮ってるからなんですよ。スゴイでしょー。ズーム使ってないんですよ。それでも逃げないで落ち着いてくれてるの。エサのほうが気になってるせいかも知れませんけど。

 ケティちゃんの嘴の前に手を出したんですよ。当然突付きました。噛み付くといったほうがいい。想定の行動ですから、ワタシ慌てず騒がず、「ね、怖くないでしょー、キティちゃん」って。そうやって、仲良くなろうとしたんですよ。なんども繰り返しました。madokaさまが悲鳴を上げます「萬造さん、大丈夫?」

 駄目だ、っていうのに手を出して、ケティに指を噛み付かれて血を流す方が少なくないんですって。でも、ワタシには生噛みですから、そんなことにはならない。全然平気でした。その結果どんなことになったかというと。
(後略)

 まんぞうのへりくつ№1513より。こっから話しが「風の谷のナウシカ」♪に飛ぶのよ(笑)


 いやぁ、先日すっごい久方ぶりにモンヴィルさまでお食事いたしまして。バイト関係でmadokaさまにお会いはしていましたし、ペン吉とケティちゃんに会ってはいたのですが。




撮られているのワカっているのに、腹ばいだわ、寝るわ。いかにリラックスできているかってことです。madokaさまじゃないと撮れない絵ですね。


 ペンギンっていう鳥はなかなか神経質らしいんですね。ですから、飼うのはなかなかムズカシくて、素人さんが下手に手出しすると可哀相な結果になる。
 ちなみにモンヴィルさまのペンギン飼養能力はペンギン学会関係者の間でも高く評価されているんですって。とにかくペンギンの状態がいいって。あの旭山動物園ですら一度全滅させてしまったくらい、ペンギンを飼うのって難しいんです。


端萬撮影 お話ししてるみたいでしょ。してるんですよ(笑) やっぱり毛換わりしたケティちゃんが綺麗ね。


 畜舎の清掃を徹底しているのとペンギンの状態をしっかり観察して、獣医師との連絡を密にしているのがポイント。ペンギンって、生活している環境が嫌だと身体的な抵抗力を失うらしくって、病気になるとすぐ死んでしまう傾向にある。これだけの長期間生きているってことは、この場所を気に入ってることなんだって、学会の方が教えてくださったそうです。まんぞうのへりくつ№1515より




端萬撮影 手前がペン吉、後ろがケティちゃん。おっ、お前なんだよ。餌くれんのかよ。っていうか、ワタシの背中にmadokaさまがいらっしゃったからですね。


端萬撮影 お食事した日当日画像。お前なんか、知らんわって(泣)

 今でこそモンヴィルさまは年中無休ですけれど、それ以前は定休日にもmadokaさまかkumikoさまがしっかり餌をあげにお店に出てらしたんですよ。そう、お2人は育員状態(笑) もう、これだけ長く付き合っていると子どもと同じ感覚ですって。

 餌をあげれば、それで済むってことではありませんからね。風邪も引けば、毛換わりもする。それをしっかりケアしてあげなければならない。状態を常に把握し、対応してあげないとペン吉とケティにとってココチ良い環境とはならないわけです。この対応って、まさにホスピタリティなんですよ。

 よく、こんなトコに押し込めて、ペンギンさんが可哀相って感想を述べられる方がいらっしゃいます。全然違うんですよ。ペン吉とケティにとってはこれが世 界。生まれた時から人口的な環境で育てられているのです。madokaさまの記事のコメント欄 をお読みになればワカりますわ。なんか、こんな話題の展開をここでしましたね。コメント欄はマイとかちユーザーの方しか読めませんけれど。

 madokaさまがおっしゃってました。「学会の先生が教えてくださったのですけれど、ペンギンって嫌なことは忘れるようにする気性があるんですって。そうしなければ、すぐ生きていく気力を失ってしまうほどナイーブなのね」

 久方ぶりのモンヴィルさまでのお食事だったのですけれど、実はこの直前に超辛スープカレーを試しておりましてね。そしてまた別の場所で人に会わなければならなかったものですから、軽く(笑)






黒豚のテリーヌ 上に乗っているのはコンソメのジュレ(ゼリー)です。当然一緒に口に放り込む。それぞれでいただいてもイケるのですよ。これが一緒になれば、それもう(笑)



パテ(ペースト)とテリーヌって基本的に同じもの。テリーヌの場合、型に背脂を敷くとかさ。鶏の白レバーペーストとペルノ・アブサンの組合せもいいのよ♪ 画像はまんへりにアゲました。

 林シェフ が創り出す皿の数々 をご覧になって、味わってくださいまし。パテやテリーヌってのはフレンチの基本中の基本。まさにエッセンスが凝縮されている。それだけに実 力が表現されてしまうのです。






キングサーモンのあぶり冷製ディル風味 ディルは魚のハーブっていわれるくらいサーモンと相性がいいんですって。鮭皮の炙り具合が絶妙で歯応えが堪りませんでした。







林シェフの一皿一皿は見栄えを考えて量が多いのよね。だからぱっと見の価格は安くならない。複数で訪れて、色々オーダーされるのが正解でしょうね。ワタシはほら、大喰いですから。


 経歴と実力からいって林シェフは札幌円山あたりでセレブ相手にオーソドックスな皿で勝負することも全然可能なんですけどね。それをあえてすすきのでヌーベル・キュイジーヌするのがモンヴィルさまの矜 持

 コメント欄に先にカキコしちゃったんで、なんなんですけれど、モンヴィルさまのセールスポイントは、実はペン吉とケティではないということ。もちろんペンギン学会の方々を始め、ペンギンファンの方のお見えもありますよ。でも、動物園ではそんなにお金は取れませんし、そんな気もない。詳しい事情はカキコいたしませんけれど、客寄せのためにペン吉とケティを飼っているわけではないのです。


お好みワイン3種 もういつもお任せ。kumikoさまが「からいきます?」と。madokaさまが「じゃぁ、次ぎはコレとコレね。置いといたほうが香りがたつから」と。


マリオ・ベリーニさまデザインのチェアーがほんと心地良くて。いつまでも座っていたくなるという。ペン吉とケティを眺められないけれど、やっぱりカウンター席♪


タラソテラピー フルコース モンヴィルさまではこんなことにも対応できてしまうのですよ。基本的にはコースをしないお店なのでそういった意味でも珍しい。


 あくまでも売りは飲食業としての快 適な空間の提供なんですよね。その中に上質の料理と接客がある。オープン以来基本的にノークレームというのがマネージャーmadokaさまの誇りなんですよ。「不満を汲み取って、そのままにしないことが大切」




この画像のほかに何枚かモンヴィルさまが入ってらっしゃるビルを撮ったのですけれど、すすきのにあるこのビルにモンヴィルさまが入っている異 様さを最近理解することができました。札幌に馴染んできたということですかね(苦笑)


 くつろいでいるペン吉とケティの様子に触れることでお客さまが癒されるのであれば、ペン吉とケティの状態を良くしてあげなければならない。それは店舗内の清掃やインテリアをきちんとしておくのと同じ感覚です。まぁ、madokaさまとkumikoさまのペン吉とケティに対する想いはそれだけではないのですけれどね(笑)

 オーダー決めのときからお客さまがモンヴィルに何を欲しているのか考え、提案し、状態に気を配る、それがmadokaさまの接客に現れるホスピタリティです。その心遣いがペン吉とケティにもなされているわけですね。ワタシもペン吉になりたい。食事が解凍わかさぎばかり、というのはかなりツラいけどペンギンにとっては当たり前ですしね。

コメント(4件)

2009/6/30
madoka @ocn.ne.jp
 端野萬造さま

 こんにちは。こんなに立派な記事にしていただき、ありがとうございます。とっても感謝(嬉)。

 ペンギンの飼育に関しては、本当に当初からいろいろ試行錯誤してましたし、育てた事などないのですから、誰の言葉が正当なのか、なんていう事もしょっちゅうありましたね。
ペン吉は特に病気にかかる事も多くって、お店ほったらかして、病院に走った事もしばしば。先生がつかまらなくて、やむを得ず他の病院に走って余計悪化させてしまった事もありましたね。

 今となっては懐かしい思い出になりつつありますが。


 ホント今ではすっかり慣れてというか、慣れすぎて警戒心まるで無し(笑)、お客様にお尻を向けて寝ている始末(笑)。彼らがここが自分の住処なのだという事をしっかりと認識してくれた証拠であることには間違いがないのです。ここまでくるのにも長い長い道のりでした。
 (続く)


2009/6/30
madoka @ocn.ne.jp
(続き)
 

 完全にワタシと彼女は飼育員状態ですね。



 彼らがココロを開いているかは判らないけれど、確実に他の人とは違うという事だけは分かります。

 なんせ、エサを上げている人には叶わないと言ったところでしょうか。(笑)



 100マイルの記事もリンクしていただき、ホントにホントに感謝です。

 またのご来店お待ちしておりますね。


2009/7/1
端野 萬造 @nifty.com
>madokaさま
 札幌に出掛けることが多くなったわりには、モンヴィルさまにはすっかりご無沙汰しておりましたよね。今回も1時間くらいでバタバタしてしまいまして。もうちょっとゆったりしてみたかったのですが、なんせかんせ深夜特急まりもがなくなってしまったのがイタイ。http://www.mytokachi.jp/kabamaru_7/entry/365

 この記事、是非帯広動物園関係者ですとか動物ファンの方にご覧になっていただきたかったのですが、どうもその気配がないようなんで、アテがハズレてしまいました(苦笑)「ワタシ、動物は結構好きなのよ」
(続く)


2009/7/1
端野 萬造 @nifty.com
(続き)
 ペン吉とケティが安心して暮らしていける環境を作り上げたのはまぎれもなくmadokaさまとkumikoさまの努力のたまもの。それがモンヴィルさまの味を含めたサービスにも表現されているんですよ、という方向で記事をカキコしたかったのですけど、いつになったら終わるやら(泣)

 お料理のこともね、このレベルのお店が円山あたりじゃなくてすすきのに存在してしまっている、というの不当に低い評価につながってしまったいるのかしらね、と。そりゃあ、ある程度のファンはついていますけれど、いわゆるグルメな評価ってほとんど見られませんでしょう? とても残念ですよね。悔しい、といっていい。「ペン吉とケティはウリではなくて、添え物に過ぎないのだけれど」

 madokaさま直々におみえいただいて恐縮ですわ♪ ペン吉とケティとkumikoさまによろしくお伝えくださいましね。

  

Posted by きむらまどか at 13:09Comments(0)札幌出張

2012年11月25日

パフェの魅力に幻惑/カフェ・ポルト帯広は駅北の意外な空間

2008年5月20日(火) 08:15 ▼コメント(5)




CAFE PORTE OBIHIRO カフェポルト帯広
帯広市西3条南11丁目7帯広太陽ビル1F ℡0155-26-5388
年中無休 営業時間 月~金 11:00~21:00 土日祝 10:00~21:00

参考記事
昨日シネマ太陽さまに出かけて参りましてfromまんぞうのへりくつ

 メインは「ほら意外な美人でしょ」の季節のフルーツ&ベリーパフェ画像。





 まんへりNo.972において、「クレヨンしんちゃんちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者」のインプレッションをカキコさせていただいておりますが、じつは映画の前に以前から気になってました、カフェポルト帯広さまにお邪魔してみました。まぁ、上映までの時間潰しだったのですけれど。



ポッキーもバナナも、ミントまでもしっかりと。ね、ちゃんとしてますでしょ


チョコパ、でございます


 アルファベット表記(CAFE PORTE)に囚われてしまったものですから、ポルテだと思い込んでましたらポルトが正しいのですね。ちなみにポルトって港の意味で良いのかしらね。


季節のフルーツ&ベリーパフェ


 一体どんなのがでるのかなぁ、って期待半分あきらめ半分で待っていましたらね、あらびっくり。もうこのプロポーションで、ワタシぐっとヤラレてしまいました。




なんか、頂く前にワクワクしちゃいました。そう思わせるだけの魅力はありますでしょ。



窓の外の景色。この日はちょっとイマイチかも


 考えてみると、カフェポルト帯広さまは意外な穴場といえるのかもしれません。駅に近いでしょ、駐車場は広いし無料だし。眺めもそんな悪くない。開放感がありますからね。映画の行き帰りだけの利用ってことじゃなくても、いいような気がしますね。


ドリンクメニュー


フードメニュー


ケーキメニュー









 お持ち帰り用にケーキも購入できます。ウエイトレスさまに「帯広で作っているんですか」とお伺いしましたら、「多分・・・違うと思います」とのお答えでしたぁ。もう一寸ツッコんでみると興味深い事実がつかめたかも。

 リッチモンドホテル帯広駅前 さまが6月7日に開業いたしますでしょ。そこには「亜欧旬感グリル夜光杯」 という名前のイタリアン・レストランが併設されるようなのですけれど、決して宿泊客専用ということでもないでしょう。

 朝食バイキングが7時から営業ということですから、朝早くまでお働きになる夜のご商売の方々のご利用があるのじゃないかな、とワタシ予想しちゃいます。今まで帯広東急イン さまでレストラン・シャングリラのモーニング・ビュッフェをご利用になられていた方が間違いなく一度は流れるでしょう。

 いやもしかすると、宿泊客自体も好きなほうを選べてしまうわけですね、散歩がてらに。途中にローソンもありますんで、買い物ついでもあるでしょう。そうやって考えると、今後ここに人の流れがある程度できるでしょうから、眺めてみるのも愉しいかもしれません。


コメント(5件)


05-20 08:41
おさるのかぐや彩優木
むむむっ、朝から涎が・・・
ちなみにこのパフェでおいくらでしょう?

たまに無性にパフェを食べたくなるときがあるのです。
でも頼んだより小さかったり、生クリームの量がたりなくってがっかりすることもしばしば。

ここのはかなりボリュームありそうですね!
あとはお値段だなぁ・・・

映画館、よく行くんですが、ここは入ったことなくって。ねぎ塩豚丼も気になってるんですがね。
http://www.mytokachi.jp/mt.php?id=mtakira&blog_code=285
ん?入り口というか別な空間なんでしたっけ?

PS・懲りずにTRYしてみますが、果たしてどれくらいで流されちゃうのでしょうか?ww
単純に見て頂きたい秀逸な記事を選んでるだけなんですけどね・・・カナシイ




05-20 09:00
おさるのかぐや彩優木
すいません!ちゃんと写真見たら「フードメニュー」の方にお値段載ってましたね。失礼しました。

このボリュームで¥580は凄いかも!
今度娘と行ってみます♪






05-20 09:45
ピョン子
(^▽^;)実は私も値段が気になっていました。
最近のパフェって高いですからね~
軽くラーメンが食べられる勢いです。

私的には上げ底パフェは嫌いなんですけどね。
ここのは見た感じ、入ってないみたいですね。
パフェ・・・何年も食べてないかも。

今は1つ完食する自信がないです・・・
萬造さまはもちろんお食べになったのでしょうね。



05-20 23:24
端野 萬造
>おさるのかぐや彩優木さま
 パフェを食べる、という行為には甘いものを味わいたい、というだけではなくて甘美な世界に浸りたい、現実逃避したい、という想いが結構強いんじゃないかな、と。少なくとも、ワタシはそうです。

 ですから、ショボいのが出てくると心底がっかりしちゃうのよね。期待が大き過ぎるともいうのでしょうけど。そういった意味でポルトさまのパフェは夢を与えてくださいましたね。食べるの惜しかったですもの。「夢よ覚めないで」

 ええっと、十勝晴れさまは同じ1階フロアに存在しますけれど、独立してます。そちらはまだ寄ったことがありません。それほど、必然性を感じませんので。「そこに夢はあるのかい?」

 TRY、お疲れさまでした。想定外の事態になってしまいましたね。あはは。



05-20 23:37
端野 萬造
>ピョン子さま
 上でも述べましたけれど、ワタシにとってパフェを選択するのは夢を買うのと同義なんですよ。こういった思い入れは、むしろ男性のほうが強いンじゃないかしら。

 ですからね、多少の価格には目をつぶってしまう。そういつも味わうものでもございませんし。だからこそ、期待を裏切られると失望がものすごく大きくなるのですね。「こんなハズじゃなかった」

 ポルトさまのパフェは上げ底ではございませんでしたよ。それでも1個平らげて「まだいける」と思えたのは、比較的甘さ控えめあっさりめ、と感じたからではないでしょうか。

 ピョン子さま。パフェは現実逃避の手段でございますよ。なにもかも忘れて、ただひたすら甘美な世界に身をゆだねることです。たまには必要なことだと思います。1個召し上がれた時には、いつもより優しくなってる自分がいますから。

 でもワタシ、直後に映画観て唸ってしまいましたけれど(笑)。

  

Posted by きむらまどか at 08:16Comments(0)帯広近郊/洋食・パスタ

2012年11月24日

龍門/大衆中華の老舗であえてカツ丼を喰らう

2008年5月19日(月) 08:20 ▼コメント(2)



バイトの帰りにワザワザ遠回りしまして、ネオン画像を撮ってきたのよ。結構細かい努力しているのよ、こう見えても(5/21 21:03)


大衆中華龍 門
帯広市大通南26丁目20  ℡ 0155-24-4821
営業日:不明 土日は営業していますでしょう 
営業時間:不明 恐らく11時くらいから15時半 17時から21時 ではないかと。

参考記事
YMOが復活って、マヂっすか!?
憎からぬ想いを寄せた女性fromまんぞうのへりくつ
くろにっき 満足VS体重SINCE 2005/我逢亭

 メインは「昔はもっと分厚くて」なカツ画像。





 今回ご紹介する大衆中華龍門さまですけど、古いです。歴史あります。定かではないんですけど、この店舗になってから30年は越えていると思うんですよ。30年前って、ワカリます? 1978年(昭和53年)のことですよ。YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)が結成されたのがその年。サザン・オールスターズ(活動休止するんですって!? 偶然新聞で目にしました)が「勝手にシンドバッド」でデビューしたのも同じ年。ちなみに「渚のシンドバッド」をピンクレディーが唄ったのは前年1977年でして。

 あれ、何の話でしたっけ!?



左にチラッと見えるのが茶色の小瓶さま跡

 帯広における、いわゆる郊外型中華専門店のハシリが龍門さまであるはずです。ラーメン店や食堂、というものは当然アチコチにあったわけですけれど、専門店という形態は以外に少なかったんじゃないでしょうかね。それもこれだけ大規模に。

 今回、店内写真はございませんので概要お伝えしますとね。1階はカウンター、テーブル、小上がりで30人以上は収容できる。そして2階にも座敷が用意されていますから、あわせて50人はいけるお店です。


この「龍門」の字体になんらかのこだわりがかんじられませんか?

 ですからね、龍門といえば30年以上前から帯広に住んでいらっしゃる方なら、大体その存在は知られているのではないのかな、と。特に鉄 南死語)の住民にとってはですね。ちなみにお若い方のために解説しておきますと、鉄南は鉄道高架よりもっと以前はよく遣われた言葉でした。


 帯広駅のエントランスが北側にしか存在しない、ということもあって線路の南側というのは帯広でも一段下がって見られた時期がございましてね。その認識が払拭されるきっかけとなったのは帯広大谷高校跡地にニチイ(後のサティ、現ポスフール)さまが出店されたことなんでしょうね。



当時としてはかなり斬新なデザイン。これにもこだわりがあるはず。どこがモデルなんでしょうねぇ


 で、お話を龍門さまに戻します。店舗が大通に面していない、ということで多少視認性が落ちるわけですね。なんせ、インターネットやフリーペーパー以前の告知というのは、店舗の存在場所がかなり重要でしたから。それで、大通を通行する車からでも見えるように大きなネオンを店舗の上につけたのじゃなかろうか、と。店舗西側に建物(茶色の小瓶さま、この店も一世を風靡されました)ができるまでは相当目立っていたんじゃないでしょうか。


 ラーメンを始めとするメニューの多彩さとも相まって、かなり繁盛していた記憶があります。まぁ、言ってみれば現在のどでからーめん さまのような存在ですわね。いやぁ、我ながらよく思いついた。ね、こういうふーにワタシ、カキコしながら考えるものだから、とっても時間がかかるのよ。



メニューⅠ 拉麺
すっごい多彩。イカカレーラーメン!?



 今回記事をアゲるにあたって、いつもの通りネットで検索かけましたけども、老舗に関わらずほとんど情報らしい情報を見つけることができませんでした。とっても意外なんですけれども、ネット上では存在が認知されていないのですね。今後もその状況はカワらないのかな、という気はいたします。


メニューⅡ ご飯物他
書き加えがあるという部分に絶え間ざる探究心を感じます


 さて、昭和63年(1988年)には当時の社会党委員長土井たか子さまが遊説中に立ち寄られてラーメンを啜られたという歴史を持つお店ですから、ラーメンを登場させるのが常道でしょう。ところが「端萬記」は世間さまとはちょっとズレたところに存在しますんで、まずはカツ丼ということに相成ってしまいました。


 中華料理店でカツということになれば、これはもう帯広では老舗中の老舗中国料理の金時 さまのカツ弁当 ということになるのでしょうが、それとは全く関係ございません。



たけのこが入ってますでしょう。ココラへンが中華屋さんのカツ丼でございますよねぇ。


グリーンピースが妙にうれしくて。一粒づつ食べました



 ワタシにとっての龍門さまといえば、ラーメンよりもかつ丼なんですよ。かつて、ワタシが憎からぬ想いを寄せた女性がいらっしゃいましてね、その方との会話の中で出てきたのが「龍門のカツ丼って、スッゴいのよ。騙されたと思って萬造さん食べてみて!」でした。


 そりゃあもう、想いを寄せている方がおっしゃるのですから、一も二もなく参りましたよ。現在のワタシでしたら「では、ご一緒に」となるのでしょうが当時のワタシは全然そんな余裕はないわけです。いえ、経済的にというよりも精神的にですね。




こうやって撮ると、なんか分厚く見えちゃいますよね。ま、とりあえず、思い出ですからぁ。ほほほ。


我逢亭さまのとんかつ定食のとんかつ(画像提供くろにっきさま)。」確かにこれくらいの厚さはありました。記事 もご覧になってくださいましね。もっと分厚さが伝わります。


 その当時(今から12年前)のカツ丼はスゴかったです。彼女のおっしゃることは本当だったわけです。感動しましたね。「なんだろ、コレ」ってくらい思いましたから。味というよりもその分厚さに驚いてしまったワケです。


(みそ汁つき)のおみそ汁でございます

 その後も何度か味わいましたけれど、厚さはどんどん減っていきました。値段は当時と変わっていないと思いますんで、無理もないかな、という気はしておりますけれど、ちょっと淋しいですね。


ワタシの存在って、ちょうどこのキムチのようなもの

 今考えてみると、その想いを寄せていた彼女は当時付き合っていたであろうボーイフレンドとですね、一緒に召し上がって感動を共有されたのではないのかな、と。そういうのって誰かに伝えたくなるじゃないですか。ワタシはその格好の標的となったわけです。

 ああー、色んな意味で淋しい記事となってしまいました。ほんとおんなじようなこと、延々繰り返してるよな、ワタシってば。


引用欄で怪しく輝いているネオンを日中見るとこんな感じなんですよぉ


コメント(2件)


05-22 15:51
かつ @ocn.ne.jp
 懐かしいですね、自分も20年位前に良く行きました。
今の嫁と結婚する前に二人でラーメンとかより麻婆豆腐とか肉ニラ、餃子なんかをよく注文してました。旨かったなー 今度、子供つれて行ってみるかな



05-22 20:53
端野 萬造
>かつさま
 メニュー表自体も変わっておりませんでしょうから、懐かしさもひとしおかと。肉ニラ、餃子ですか。それぞれの胸にそれぞれの龍門さまがあると思うのですよ。そういった想いを共有できたのであれば、幸いでございます。

 今回画像はアゲられませんでしたけれど、店内の状態もほとんど変化ありませんから。そういった部分も感動できるのではないでしょうか。どなたかとご一緒にということであれば、なおさら結構です。